塗布または含浸で簡単にできるアスベストの分解処理方法


アスベスト(石綿)は昔から耐熱性の保温断熱材や、パッキングの材料として多く使われてきたが、近年健康被害の原因になっていること(発癌性)が判明し、現在は使用が禁止されている。しかし建築資材として既に使われたものは今なお多く残っており、その処理方法が大きな問題となっている。本発明のアスベスト分解処理方法は、アルカリ金属体(第1族のリチウム、ナトリウム、カリウム、または第2族のベリリウム、マグネシウム、カルシウム等)と硫黄をイオン結合させた多硫化水溶液を主成分とし、この水溶液をアスベストに、塗布または含浸させるだけという簡単なものである。水溶液は20重量%程度になるよう、被処理物にしみこませる。この方法で、初期のアスベストの含有率が20%であったものが、7ヵ月後には半分以下に分解され、2年6ヶ月から3年でほとんど全てが分解された試験結果が出ている。この結果は、最も分解が困難な白石綿(クリソタイル)の場合であり、青石綿(クロシドライト)や茶石綿(アモサイト)等他のアスベストの場合は、白石綿よりも短い時間で分解することができる。

ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
機械・加工
機械・加工
土木・建築
土木・建築
化学・薬品
化学・薬品
アスベスト分解ロボット
  ○天井裏や壁内に潜り込み、本発明のアスベスト分解処理剤を塗布または含浸させるロボット
  
  
化学・薬品
化学・薬品
無機材料
無機材料
アスベスト分解コンポスト
  ○パッキング等、既存のアスベスト製小型部品を連続的に分解処理する、コンポストの様な器具
  

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:実施有り
・技術導入時の技術指導:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・供与条件:許諾のみ
market potential 過去に建築資材として使われたアスベストの量は莫大なものであり、現在は毎年数万tものアスベスト廃棄物が処理(ほとんどは固定化した後に埋め立て処理)されている。またアスベストを使った建築物の解体・改修工事は今後20〜30年も続くものと見られ、ビジネス規模としても非常に大きいと考えられている。本発明のアスベスト処理方法は、建物の解体によるアスベスト飛散の問題も無く、既存のアスベストをそのままの状態で分解(無害化)できるものであり、あらゆる現場で簡単に使える画期的なものである。更にこの処理方法を実施するための、人手が入らないような狭い天井裏や壁の隙間にも入り込める、アスベスト処理ロボットの開発に発展させる可能性も持っている。


タイトル
(ライセンス情報)
アスベストの分解処理剤及びアスベストの分解処理方法

特許権者 株式会社環境アネトス、庄野 章文、納冨 啓一

ライセンス情報番号 L2010005610

お問い合わせ先

株式会社環境アネトス
代表取締役
庄野 章文
   

〒 840-0027
佐賀県佐賀市本庄町大字本庄575−5
TEL:0952-22-8851  FAX:0952-22-8851
E-mailAddress:
   k-anetosu@ace.ocn.ne.jp




出願番号 特願2009-517754

公開番号 WO2008/149629

特許番号 特許4406090

権 利 存 続 期 間 17年4ヶ月(平40.5.1)

権利化情報  出願日/平20.5.1 公開日/平20.12.11 登録日/平21.11.13

用語解説 
アスベスト 天然の鉱物繊維で、いしわた、せきめんとも呼ばれる。発癌性が問題になり現在は使用禁止となっている
アルカリ金属 元素の周期律表で左2列にある、軟らかく軽い金属。1価の陽イオンになり易く非常に反応性に富む
イオン結合 正電荷を持つ陽イオンと負電荷を持つ陰イオンの間の静電引力による化学結合のこと

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦
 :佐賀県 古賀 嘉道
・IPC:B09B 3/00

原稿作成 
原稿作成:安田 圭一  NTT-AT アイピーエス株式会社 PDF