りんごやトマトなどの果実そ菜類を撮像した画像によって等級を判別する果実そ菜類の等級判別方法


りんごやトマトなどの果実そ菜類は、色むら、傷、形状などによって等級を判別して各等級ごとに選別して出荷されている。従来の果実などの等級判別方法は、カラーセンサを用い、対象物の微少量の輪切りに含まれるカラー量を連続的に測定して総和量と設定閾値(いきち)との比較によって着色度を判定する方法であった。この1次元的方法では、対象物の色むらを判別することはできず、色むらなど平面全体の判断を必要とする場合には、人間の判断に頼らざるを得ず、等級判別に多大な時間と労力が必要だった。従来から画像処理を用いる種々の提案があったが、人間の目による判断に代替できるレベルに達しておらず、実用化されていなかった。本発明は、果実そ菜類の状態を画像として取り込み、人間の色の知覚に基づいた表現方法のHSV方式に変換し、等級別に分類したサンプルの画像を2次元特徴地図を使って認識・分類を行い、対象物体の色・位置情報から複数の2次元特徴量を決め、従来にない全く新しい一連の知能画像処理法(ニューラルネットワーク)によって、画像の2次元的解析を行い果実そ菜類の等級判別を自動的に行う方法である。また、本発明は、色むら以外の形状や傷選別による等級判別も行うことができることから、機械部品や機械製品の形状判別に応用することにより、機械分野における品質管理への展開も考えられる。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
機械・加工
機械・加工
金属材料
金属材料
各種表面処理の自動判別装置
  ○メッキ品・塗装品・塗装製品の色むらなどの表面処理状態の自動判別に活用
  
機械・加工
機械・加工
土木・建築
土木・建築
自動判別装置
  ○機械部品や機械製品の形状、色むらなどの判別に活用
  
土木・建築
土木・建築
金属材料
金属材料
フィルタ−目詰まり判別
  ○フィルタ−類の目詰まり状況の判別に活用
  

関連特許 あり
特許情報 ・実施段階:実施無し
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件について:許諾のみ
market potential 本発明は、対象品の2次元の画像情報を取り込み、ニューラルネットの自己認識化を用いた画素ごとの自動識別をする新しい方法によって、これまで人間の判断に頼っていた果実類の等級判別を自動化することができる。果実やそ菜類は、色・形状・大きさ・傷等により等級を判別し、各等級ごとに選別して出荷し、付加価値を上げている。特に日本に於ける育成技術、品質、品種改良技術は世界的に認められており、これらの中心的役割を果たす全農を通して、本発明を売り込み全国において更なる付加価値の向上と作業の効率化のための普及が図れるものと考える。また、この技術は工業製品の世界、例えば量産化された機械加工製品の形状の自動選別や自動車、家具をはじめ各種塗装製品の色むらなどの判別の自動化への展開も考えられられ、産業上の応用範囲も広い。


タイトル
(ライセンス情報)
果実そ菜類の等級判別方法

特許権者 国立大学法人弘前大学

ライセンス情報番号 L2008005143

お問い合わせ先

国立大学法人弘前大学
知的財産創出本部 
産学官連携コーディネーター
小杉 基樹

〒 036-8560
青森県弘前市文京町1
TEL:0172-39-3178  FAX:0172-36-2105
E-mailAddress:
chizai@cc.hirosaki-u.ac.jp





出願番号 特願2005-060014

公開番号 特開2006-239602

特許番号 特許4171806

権 利 存 続 期 間 16年2ヶ月(平37.3.4)

権利化情報  出願日/平17.3.4 公開日/平18.9.14 登録日/平20.8.22

用語解説 
HSV方式 H:色相、S:彩度、V:明度の3要素で色を表現するカラ−モデルで色の濃さなどの修正に有効
2次元特徴量 平面(2次元)での所定の範囲の特徴的な画像情報
ニューラルネットワーク 脳機能に見られるいくつかの特性を計算機上のシミュレーションによって表現することを目指した数学モデル
閾値(いきち) ある反応を起こさせる、最低の刺激量

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦
・IPC:B07C   5/342

原稿作成 
市毛 修  株式会社ベンチャーラボ PDF