凝固層、酸化膜の混入およびガスの巻き込みを防止して、高品質のアルミ鋳物品を製造できる装置


アルミニウム合金等のダイカスト鋳物を鋳造する際、鋳込み時の溶湯内に凝固層、酸化膜の混入およびガスの巻き込み等が起こると鋳造品の品質が低下するので、従来から種々の対策が取られてきたが不十分であった。本発明は固定金型と可動金型とにより構成される金型キャビテイ内に溶湯を一気に導入し、キャビテイ内を加圧すことおよび鋳造装置本体に着脱可能な小容量のガス加圧注湯鍋を設け、加圧注湯鍋のガス圧力を極めて高くして溶湯を金型キャビテイまで高速で供給することによって、凝固層および酸化膜の混入、ならびにガスの巻き込みのない高品質の鋳造品を鋳造することができ、作業効率がよくメンテナンスの容易な設備費の安いダイカスト鋳造装置としたことが特徴である。具体的には、@金型キャビテイに連通する鋳込み穴と、鋳込み穴を摺動するプランジャーとキャビテイ内の溶湯を加圧する加圧手段と、鋳込み穴に形成された溶湯送出開口を介して下方から溶湯を供給充填する鋳込み手段を設けたこと。A固定金型と可動金型のあわせ面に鋳込みストークを設けたこと。B鋳造装置本体に着脱可能な小容量のガス加圧注湯鍋を有する鋳込み手段を設けたこと。Cガス加圧注湯鍋が鋳込みストークを備え、装置本体に密着させて密閉構造を形成したこと。D鋳込み手段が金型キャビテイ内のガスを真空吸引して、溶湯を吸引充填する真空吸引機構を備えたことなどである。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
金属材料
金属材料
亜鉛、その他の非鉄金属のダイカスト鋳造装置および鋳造方法
  ○亜鉛、その他の非鉄金属のダイカスト鋳造時の溶湯に凝固層、酸化膜の混入、ガスの巻き込みを防止して高品質の鋳造品を製造する
金属材料
金属材料
アルミダイカスト鋳造装置および鋳造方法
  ○アルミダイカスト鋳造時の溶湯に凝固層、酸化膜の混入、ガスの巻き込みを防止して高品質の鋳造品を製造する

関連特許 国内外あり
特許情報 ・実施段階:実施無し
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件について:譲渡または許諾
market potential 鋳込み時の溶湯内に凝固層、酸化膜の混入、ガスの巻き込み等が起こると鋳造品の品質が低下することは全ての鋳造品に共通する問題点であり、製品毎に材質毎にそれぞれ対策が講じられている。IPDL(特許電子図書館 2008年9月)の公開特許の検索では「ダイカスト鋳造装置・鋳造方法」で127件(内、自動車業界出願43件、34%)、「ダイカスト装置・方法」で218件(内自動車業界62件28%)、計345件(105件、30%)が抽出され、その内容は前記問題点の対策が約1/3であり、特に自動車業界の関心が高い。一方、経済産業省の工業統計による「アルミ合金ダイカスト」の出荷額は5,300億円/年(2005年)と多額であり、高精度を要する「アルミダイカスト」の高品質化への本発明の貢献度は大きい。


タイトル
(ライセンス情報)
ダイカスト鋳造装置及びダイカスト鋳造方法

出 願 人 有限会社藤野技術コンサルタント

ライセンス情報番号 L2008004997

お問い合わせ先

有限会社藤野技術コンサルタント
代表取締役 藤野 清

〒 755-0006
山口県宇部市岬町3−5−5
TEL:0836-32-3847  FAX:0836-32-3847
E-mailAddress:
ksfujino@juno.ocn.ne.jp





出願番号 特願2006-343512

公開番号 特開2008-068315

特許番号 出願中

権 利 存 続 期 間 出願中

権利化情報  出願日/平18.12.20 公開日/平20.3.27 登録日/出願中

用語解説 
ダイカスト 金型鋳造法の一つで、金型に溶融した金属を圧入して高精度の鋳物を短時間に大量生産する鋳造方式
凝固層 鋳造時の溶湯供給中に溶湯の一部が凝固した層。これが製品内に混入すると製品の強度低下をきたす
金型キャビテイ 金型の雌型、溶湯が凝固して鋳造品となる空間、雄型はコアという
鋳込みストーク 鋳型へ溶湯を供給する円筒管

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦
・IPC:B22D  18/04
参照可能な特許流通支援チャート
    :13年度 機械2  金属射出成形技術

原稿作成 
菊池 松人  株式会社ベンチャーラボ PDF