重力で液体を移動するサイフォンの機能を永続させる仕組み


単純なサイフォン(逆さU形の管を液体で満たし、両端を異なる器の液体中に浸けたもの)では、どちらかの液面が管の先端より一度でも下がると、管の中の液体が落ちてしまう。このため再び液面が上昇しても管の中には既に空気が入っており、液体が逆さU形の曲がっている上部を越えて高い液面から低い液面へ液体を移動させること、すなわちサイフォンとして働くことができなくなる。本発明では、逆さU形管の下向きの両端を再び同じ高さで上向きにし、管全体としてはW形に曲げ、液面が上向きになった管の先端より一時的に低くなっても両端の上向きになった管の中で液面が同じ高さに保たれ逆さU形に曲がっている中央上部の液体が落ちることはなく、液面が上昇して管の先端が液中に再び浸かるようになると管が再度サイフォンとして働き、管の両端が浸かっている液面を同じ高さになるように液体を移動できる様にしている。しかし、そのW形管を排液機能に利用するとき、落差は液面が管端を越えたのみで、流速が遅く極めて管を太くしなければならない欠点がある。本発明では液面の高さに応じて可変する弁を伴う気孔管を、W形管の外端の排液管の接続部へ付け、W形管の先の維持機能を犯すことなく、下降する排液管の吸引落差を加えた高速排液を可能とし、欠点を解消している。故に動力エネルギーを使うことなくメンテナンスフリーの排液ポンプ機能を実現している。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
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温泉供給方法
  ○複数の浴槽に1つの温泉源からお湯を供給する場合、本発明のサイフォンで元湯と浴槽を連結しておき、常に一定の水位を自動的に保つ
  
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既存ダムや槽の利用拡大
  ○本発明のサイフォンで既存の堤防を切り崩したりトンネルや穴を掘ることなく生簀や発電など新たな用途先へ水を移動する
  

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:実施有り
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件について:許諾のみ
market potential 本発明は、液体を入れた複数の槽の液面高さを、動力を使うことなく自動的に一定に保つものである。サイフォンの原理を用いることから外部からの動力源が不要で、且つ液槽の底や側面に液体を出入りさせるための穴などを開ける必要がないという特徴を有する。従って、給水元が1つで、複数の水槽に各種鑑賞魚などを飼育する場合や、複数の浴槽に1つの温泉源からお湯を供給する場合に適用すれば、常に一定の水位を保つことが自動的に無駄なく行われ、省エネを実現できる。更に、複数の大きな貯水池や水田などへの給水が、離れた場所との間でもトンネル形の水路を作ることなく、地上へ自由な配置でパイプを敷設するだけで可能となるので省コストを実現でき、応用範囲は非常に広いものと考えられる。


タイトル
(ライセンス情報)
自然を活かす虹吸管

特許権者 寉岡 正夫

ライセンス情報番号 L2008004401

お問い合わせ先

 
  
寉岡 正夫

〒 288-0817
千葉県銚子市清川町2−1112
TEL:0479-22-3259  FAX:0479-22-3259
E-mailAddress:
tatehoko-jp@w9.dion.ne.jp





出願番号 特願2005-303644

公開番号 特開2007-085320

特許番号 特許3985238

権 利 存 続 期 間 16年8ヶ月(平37.9.16)

権利化情報  出願日/平17.9.16 公開日/平19.4.5 登録日/平19.7.20

用語解説 
サイフォン 真空圧により一時的に液体を高い位置へ上げ、再び低い位置へ移動させる仕組み
水田 作物を育成させるために、水を張った畑
ダム 発電や流水量のコントロールを目的として作られた貯水池
気孔管 空気を取り込む目的の穴へ継いだ管
落差 液体の高低の差で生ずる流れる力の元となる圧力

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦
・IPC:F04F  10/00

原稿作成 
山本 良一  NTT-AT IPシェアリング株式会社 PDF