物性が優れた、環境負荷の少ないプラスチック容器 |
普通のプラスチックは非常に安価で便利である一方、廃棄する時には容易に分解しないほか、焼却すれば有害ガスを多量に発生するなど環境に与える影響が少なくない。このためにポリ乳酸や澱粉など多くの生分解性プラスチックが提案され一部は実用になっているが、特に耐透水性、耐通気性、耐薬品性、機械的性質などが求められる容器には不適当である。また、成形性も普通のプラスチックに劣るなどの問題があるため、プラスチックの多くの用途のうちのごく一部にしか取り入れられていないのが実情である。本発明は、特に化粧品、薬品、食品などの容器の改良にかかるもので、焼却時の発熱量が低く、環境負荷の小さいものとすることを目的とし、最外層と最内層にポリオレフィン樹脂、中間層に生分解性樹脂という3層構造にすることで、これらの目的を達することが可能になったものである。さらに具体的には、外層のポリオレフィン樹脂には生分解誘導促進剤を適量配合することも薦められており、中間層に用いる生分解性プラスチックの例としてポリ乳酸が好ましいとされている。このようにして作った3層容器の例では、焼却時の発熱量がオールポリオレフィンのものより30%低減できた。それぞれの層の成分と構成比によって発熱量を重視するか、生分解性を重視するか、あるいは物性を重視するかなど自由に調整することも可能である。 |
ユーザー業界 | 活 用 ア イ デ ア |
化学・薬品 食品・バイオ | 高性能な生分解性プラスチック容器 ○製品に本発明の3層構造を持った容器を使用する |
機械・加工 化学・薬品 | 3層構造の生分解性プラスチック材料 ○本発明の容器を作るための3層構造の材料を供給する |
関連特許 | なし |
特許情報 |
・実施段階:試作段階 ・技術導入時の技術指導の有無:応相談 ・ノウハウ提供:応相談 ・ライセンス制約条件について:譲渡または許諾 |
market potential | 今日プラスチックの用途は身の回りのあらゆるものに及んでいるが、特に化粧品、医薬品、食品などの容器は1回きりの使用にもかかわらず、透水性や通気性がなく、成形性も優れているなど高い物性が要求され、従ってこれらの点で問題のある生分解性プラスチックにはなじみにくい分野である。そこで本発明のようにポリオレフィンを併用することで物性を保ちながら生分解性を求め、あるいは焼却時の発熱量を抑えることが可能になる本発明の3層プラスチックは有望なソリューションの一つである。限られた用途にしか用いられていない生分解性プラスチックを非常に消費量の多いこれらの容器に用途拡大できることは、生分解性プラスチックのコスト低減の可能性も予測でき、さらに広い範囲での応用も可能になるというものである。 |
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