塗膜が丈夫で塗りムラがなく、紫外線や赤外線を遮蔽する塗装方法


従来紫外線や赤外線を遮蔽する物質を微粉末化してバインダーと共に塗装する技術はあるが、塗装面積が広い場合にスプレーを用いて適切な作業が行なえるものではなかった。
本発明はこの点を改良したもので、スプレーガンの吐出ノズルの先端口径を比較的大きくして液滴を大きくすること、しかもそのために塗液の粘度を高めるのに多価アルコールを特定量配合することで解決しようとするものである。塗液の粘度が低い場合、高圧力で吐出ノズル径を小さくして微粒子化して噴霧することとなり、吐出量が小さいため重ね塗りが必要になる。このため塗膜の強度が低下して紫外線や赤外線の遮蔽性能が維持できなくなったり、あるいは作業条件によって塗布ムラが生じ斑点や白化が生じたりするという問題がある。
本発明の配合と吐出ノズルを適用することにより、1回塗りで均質な紫外線/赤外線遮蔽塗膜が形成でき、しかも透明性も十分確保できる。この作業には市販のスプレーガンなどの塗装機を使用できるが、なお好ましい塗装条件としては、スプレーガンの内側からは塗液を、外側からは周辺を囲むようなエアカーテンを形成するエア吹き出し口を備えることにより、塗液のムダが減り、作業者の健康阻害要因も軽減できる。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
化学・薬品
化学・薬品
有機材料
有機材料
塗りやすい紫外線/赤外線遮蔽塗料
  ○本発明の適切な粘度を持つ塗料を製造販売する
  
輸送
輸送
土木・建築
土木・建築
ガラスへの紫外線/赤外線遮蔽処理
  ○本発明の技法による高性能塗膜を自動車や建築物の窓ガラスに加工する
  

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:実施有り
・技術導入時の技術指導の有無:有り
・ノウハウ提供:有り
・ライセンス制約条件について:許諾のみ
market potential 自動車や建築物の窓ガラスに、紫外線遮蔽膜を形成すると、太陽光の有害な紫外線から日焼けなどの皮膚障害、変色などの商品の変質を防ぐことができる。またこれらに赤外線遮蔽膜を形成すれば同じく太陽光からの熱線を遮って室温の上昇を防ぎ省エネに貢献できる。
しかし従来の技術ではスプレーガンを使って効率よく高性能な遮蔽膜を形成するのが困難であった。
本発明のバインダー配合とスプレーガンを用いると、どのような材料にも強固で遮蔽性能の高い塗膜を容易に形成することができる。さらに、この技術はバインダーとして特殊な材料を使うのではなく多価アルコールを適切な分量配合することのみであり、また使用する器具も、吐出ノズルの先端口径や吐出圧が所定条件を満たしていれば、市販の塗装機がそのまま使えるなど大変汎用性が高いので、容易にこの手法を応用できる点が市場に受け入れられやすい長所である。


タイトル
(ライセンス情報)
紫外線遮蔽剤や赤外線遮蔽剤を含有した塗膜を形成する塗装方法

特許権者 株式会社フミン

ライセンス情報番号 L2007002967

お問い合わせ先

株式会社フミン
  代表取締役 八木澤 勝夫

〒 960-8107
福島県福島市浜田町4−3
TEL:024-534-0213  FAX:024-536-9777
E-mailAddress:
k-yagisawa@fumin.jp




出願番号 特願2005-163518

公開番号 特開2006-334530

特許番号 特許3908252

権 利 存 続 期 間 17年9ヶ月(平37.6.3満了)

権利化情報  出願日/平17.6.3 公開日/平18.12.14 登録日/平19.1.26

用語解説 
多価アルコール 結合しているヒドロキシ基の数が多いものを、多価アルコールという。2個のものをグリコールという
グリコール アルコールの一種であるが、一般のアルコールに比べて粘度が高い
ヘイズ値 透明材料の濁りの指標で、散乱光線透過率の全光線透過率に対する割合である。値が小さいほど透明性が高い

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦
・IPC:B05D 5/06

原稿作成 
吉田 邦雄  システム・インテグレーション株式会社 PDF