汚れ・傷がつきにくい鉄道車両


本発明は、塗布が容易で施工性が良好であり耐久性に優れ、車両表面への汚れの付着量を低減し、車両表面を強化保護することができる鉄道車両用コーティング剤の製造方法とその塗布方法および鉄道車両に関するものである。本発明によるコーティング剤は、有機溶媒中にシリコンが分散されており、例えば、キシレンなどの有機溶媒中にシリコンを含浸させたシリコン溶液にフッ素溶液を混合した混合溶液である。有機溶媒とシリコンとを加熱攪拌法またはゾルゲル法によって混合してシリコン溶液を製造し、水酸化ナトリウムまたは酸化チタンを親和剤としてフッ素溶液とシリコン溶液とを攪拌して混合溶液を製造する。本コーティング膜は、車両表面を保護するための保護膜であり、コーティング剤を車両表面に塗布することによって形成される。本コーティング剤は、車両の汚れ付着量を低減し、車両表面を強化保護するための鉄道車両用コーティング剤であり、コーティング膜に発生する亀裂を抑制してコーティング膜の強度を維持するとともに、車両表面の黄変を抑制し、耐久性を向上させることができる。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
機械・加工
機械・加工
輸送
輸送
空気抵抗低減コーティング
  ○輸送機、コンテナなどの表面コーティングによる空気抵抗低減用コーティング剤
  
化学・薬品
化学・薬品
金属材料
金属材料
金属材料へのコーティング技術
  ○フッ素加工された金属材料へのコーティング技術
  

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:実施無し
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件について:許諾のみ
market potential 本発明は、鉄道車両用コーティング剤に関するものであり、車両表面への汚れの付着量を低減できる。鉄道車両のように洗浄にかかる作業箇所が広範囲である車両では、洗浄作業者や車両洗浄装置による洗浄では作業時間、洗浄コストがかかるが、本発明のコーティング鉄道車両によると、車両表面を強化保護することができ、車体高所での汚れ落とし作業などの危険を回避できる。また、洗浄水がドアの隙間に蓄積することによる粒界腐食の発生、積雪や融雪のためのスプリンクラーの水による氷結など、運転阻害要因の改善にも繋がる。さらに、汚れの付着を抑制することで、車両の空気抵抗を低減し、騒音の発生を低減することが期待でき、特に、高速走行時に車両表面に汚れの付着する新幹線などには有効である。


タイトル
(ライセンス情報)
鉄道車両用コーティング剤とその塗布方法、鉄道車両用コーティングの製造方法及び鉄道車両

出 願 人 財団法人鉄道総合技術研究所

ライセンス情報番号 L2007002219

お問い合わせ先

財団法人鉄道総合技術研究所
情報管理部 知的財産
  課長 坂本 義雄

〒 185-8540
東京都国分寺市光町2−8−38
TEL:042-573-7220  FAX:042-573-7357
E-mailAddress:
sakamoto@rtri.or.jp




出願番号 特願2005-176103

公開番号 特開2006-347364

特許番号 出願中

権 利 存 続 期 間 出願中

権利化情報  出願日/平17.6.16 公開日/平18.12.28 登録日/出願中

用語解説 
ゾルゲル法 金属アルコキシドからなるゾルを加水分解・重縮合反応により流動性を失ったゲルとし、加熱して酸化物を得る
粒界腐食 結晶粒界に添ってクロム酸化膜が薄くなり,不動態皮膜が破られ腐食電池を形成して腐食が進行すること
ダル仕上げ つや消し仕上げまたは、梨地仕上げともいい、機械的・化学的に表面をあらくしたロ−ルで仕上げたもの

参考情報 
・IPC:B61D  49/00

原稿作成 
原稿作成:鎌倉 涼子  システム・インテグレーション株式会社 PDF