一段階で高選択的に金を抽出できる金の抽出方法および抽出剤


電子工業において電子材料の製造工程で排出される廃棄物、自動車廃触媒や、パソコン、携帯電話等には微量の貴金属が含まれる。従来より、これらの廃棄物からの貴金属の回収、特に金の回収に用いられている代表的な工業用抽出剤として、スルフィド類がある。しかし、スルフィド類は金を抽出するとともにパラジウムを同時に抽出するので、パラジウムと金とを分離する別の工程が必要となる。また、スルフィド類は酸化性を有する溶液中では使用することができない。その他の抽出剤でも同様の問題があり、既存の抽出剤では、貴金属の混合物の中から、金だけを一段階で高選択的に抽出し、回収することはできない。本発明は、一段階で高選択的に金を抽出することができる抽出剤、並びに抽出方法、回収方法を示し、上記問題を解決することができる。本発明にかかる金の抽出剤を用いることで、各種の貴金属を含有する溶液から、一段階で高選択的に金を抽出することが可能になる。更に、水を用いて金の逆抽出を行なうことが可能であるため、逆抽出後の複雑な後処理工程が不要である。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
化学・薬品
化学・薬品
有機材料
有機材料
生活・文化
生活・文化
貴金属回収キット
  ○手軽に金を回収でき、資源の大切さがわかる実験用キット
  
  
化学・薬品
化学・薬品
有機材料
有機材料
雑多な廃液からの金の抽出装置
  ○様々な物質が入り混じった廃液から金を抽出する装置
  

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:実施無し
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件について:許諾のみ
market potential 本発明は、一段階で高選択的に金を抽出することができ、且つ、逆抽出に用いる水相の特別な後処理工程が不要である金の抽出方法および回収方法に関するものである。パソコンや携帯電話などの電子基板には、金が微量に含まれており、携帯電話1台からは約0.03グラムの金が抽出される。金鉱山の鉱石から採れる金は1tあたり5g程度しかないのに比べ、携帯1t分では、150g以上の金がとれるという。現在、日本には、電子機器類に使用されている金が約6,800t(世界の現有埋蔵量の約16%)あるという。希少金属(レアメタル)の高騰に伴い、使用済み製品や工程廃棄物などのリサイクルが注目を集めているが、金のリサイクルについても同様である。本発明の抽出剤および抽出方法、回収方法は金のリサイクル技術を向上させるものとして、非常に有効であると考えられる。


タイトル
(ライセンス情報)
金の高選択的な抽出剤

出 願 人 国立大学法人宮崎大学

ライセンス情報番号 L2007001440

お問い合わせ先

株式会社みやざきTLO
技術移転・連携部門 
斎藤 昌幸

〒 889-2192
宮崎県宮崎市学園木花台西1−1 宮崎大学産学連携センター内
TEL:0985-58-7942  FAX:0985-58-7945
E-mailAddress:
info@miyazaki-tlo.jp





出願番号 特願2005-306124

公開番号 特開2007-113070

特許番号 出願中

権 利 存 続 期 間 出願中

権利化情報  出願日/平17.10.20 公開日/平19.5.10 登録日/出願中

用語解説 
スルフィド類 硫黄原子を含む有機化合物の一種。特有の臭気がある
パラジウム 元素記号はPd。白金族元素の一つ。希少金属
抽出 化学的分離操作法の一つで、液体または固体の原料を溶剤と接触させ、選択的に分離する操作のこと

参考情報 
・IPC:C22B   3/26

原稿作成 
秋元 正哉  システム・インテグレーション株式会社 PDF