ネットワークに遅延が生じても遅延時間の補正処理を行うことなく遠隔多地点での合奏を可能とするシステム


ネットワークを介して接続された複数の演奏端末装置を用いて、遠隔地にいる複数の演奏者が、合奏をすることを可能にする遠隔多地点合奏システムであり、合奏の対象としては、楽器を使用した演奏のほか、声だけの演奏や、楽器と声の両方が混在した演奏のいずれでもよい。各演奏端末装置では、マイクロフォンで集音した実際の演奏の音響信号のほか、電子楽器の操作に応じてMIDI信号を発生し、これらを演奏信号として、ネットワークを介して他の演奏端末装置との間で互いに送受信する。一方、変換して出力した演奏信号を基準にして、他の演奏端末装置から受信した複数の演奏信号のそれぞれについて遅延時間を測定する。この測定結果に基づき、自演奏端末装置の演奏信号に、受信した演奏信号をミキシングして、混合信号を作成する際に、それぞれ、受信した演奏信号の遅延時間が長くなればなるほど、その演奏信号の増幅率を小さくするように構成し、最終的に、このミキシング結果を再生する。これにより、遅延の少ない演奏を主に聞きながら、合奏をすることが可能となる。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
電気・電子
電気・電子
情報・通信
情報・通信
遠隔音楽教室システム
  ○楽器演奏やカラオケ等の音楽教室と学習者の自宅をネット接続し、指導者の模範演奏と合奏することにより、ピッチ情報の判定等に加えて、リズムの不正も検出し、誤り表示や特定の音色を用いてリアルタイムに教示する
音楽ゲーム演奏システム
  ○センターからの各種の音楽ゲームを携帯網やパソコン網で演奏させながら、ゲームルールに従ったユーザのキー操作に対して、入力内容、タイミングを判定しながら、ゲームを進行させる

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:実施無し
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件について:許諾のみ
market potential 複数の演奏端末装置間をネットワークを介して接続する本発明の特徴として、伝送する演奏信号としてMIDI信号および音響信号を用い、楽器演奏のみでなく、音声と楽器の混合した演奏にも適用でき、また、ネット接続された各演奏端末装置の間の演奏信号の遅延時間を測定する手段を備えている。この機能を用いれば、この伝送遅延時間を基準にして、個々の演奏信号の受信時刻が一定の許容時間範囲内に収まるか否かを判定し通知を出すことも可能になる。例えば、楽器演奏を教える音楽教室やカラオケ教室等と学習者の自宅に演奏端末装置を置き、学習者はネットワークを介して指導者の模範演奏と合奏する形で教示を受けるような学習システムに適用することができる。特に、微妙なリズムのずれを正確にチェックし、表示や通知音で学習者に知らせることができる。同様の考え方は、パソコンや携帯からネット経由で行う各種の音楽ゲームにも効果的に適用できる。


タイトル
(ライセンス情報)
ネットワークを用いた遠隔多地点合奏システム

出 願 人 独立行政法人科学技術振興機構

ライセンス情報番号 L2007001349

お問い合わせ先

独立行政法人科学技術振興機構
技術移転促進部 シーズ展開課
  係長 渡邊 篤

〒 102-8666
東京都千代田区四番町5−3
TEL:03-5214-7519  FAX:03-5214-8454
E-mailAddress:
jstore@tokyo.jst.go.jp




出願番号 特願2005-225878

公開番号 特開2007-041320

特許番号 出願中

権 利 存 続 期 間 出願中

権利化情報  出願日/平17.8.3 公開日/平19.2.15 登録日/出願中

用語解説 
電子楽器 電子回路の演算により波形信号を作り出す楽器であり、音の3要素である音程・音量・音色の制御ができる
MIDI シンセサイザや音源とパソコンを接続して楽曲データ(音色、音程など)をやりとりするための規格
音楽ゲーム リズムや音楽に合わせてプレイヤーが、画面で指示されたボタンを押す等のアクションをとり進行するゲーム

参考情報 
・IPC:G10H   1/00
参照可能な特許流通支援チャート
    :13年度 電気5 携帯電話表示技術
    :15年度 電気17 ネットワーク家電

原稿作成 
原稿作成:山本 良一  NTT-AT IPシェアリング株式会社 PDF