浸漬・加圧加熱・粉砕処理により単細胞化された大豆加工品を作る方法 |
大豆は栄養豊富な食品であるが、組織が堅く、消化性は良くない。単純に、大豆を粉砕し消化性を高めようとすると、大豆特有の臭い「大豆臭」が製品中に発生し、用途が限られてしまう。豆乳あるいは豆腐は同じように粉砕した大豆が使われるが、水溶性タンパク質あるいは乳化油脂の部分が利用され、その他の部分は「おから」としてほとんどが廃棄されてしまう。この課題を解決して、利用価値の高い大豆素材を作る試みは多くあり、例えば酵素処理、アルカリ処理、長時間浸漬・粉砕などが発明されているが、酵素やアルカリの使用、長時間浸漬による変性など操作が煩雑になり、問題点もある。この発明は、単純な浸漬、加圧加熱、穏和な破砕という工程を組み合わせ最適化することにより、大豆を単細胞の状態に分散させることを可能にしたもので、大豆臭が無く、消化性の良い、且つ殺菌された状態のペーストもしくはピューレ状加工素材を製造する方法である。この方法による製品は、細胞膜が破壊されていないため、大豆本来の栄養素が維持されており、大豆臭発生の問題もない。また、大豆表皮や胚芽なども同時処理されるため、食物繊維やイソフラボンなども保持される。この工程に含まれる高圧加熱処理は、同時に殺菌効果を持ち、無菌状態の製品が得られる。さらに、加工工程で成分の分離などが不要なため、廃水や、廃棄物の発生が無く、環境配慮型の製造法である。 |
ユーザー業界 | 活 用 ア イ デ ア |
食品・バイオ | 新規大豆食品・飲料 ○大豆臭のない栄養豊富な食品・飲料 |
化学・薬品 食品・バイオ | 栄養強化添加剤・増量剤 ○パン・麺類の添加剤。肉加工品の増量剤など 介護食 ○ペースト状栄養食品 |
関連特許 | なし |
特許情報 |
・実施段階:実施無し ・技術導入時の技術指導の有無:有り ・ノウハウ提供:有り ・ライセンス制約条件について:譲渡または許諾 |
market potential | 大豆本来の栄養素をすべて含み、大豆臭がなく、消化性の良い、保存性の高い大豆加工素材として、様々な食品に主原料として、添加物として、機能性・物性の付与など応用範囲は広い。従来の豆乳や豆腐ベースの食品利用だけでなく、癖のない細胞分散素材という特徴から、多様な食品への応用が可能。大豆飲料、イソフラボン含有健康食品、ダイエット食品、高齢者介護食、スープ素材。動物性タンパク質代替食品(ハンバーグなどのエクステンダー)。基本的にタンパク質の不足している、世界の食糧事情を考えると、高タンパク食糧救援物資としての利用も考えられ、汎用的なタンパク食品として大きなマーケットを持つものと思われる。食パン、麺類などへの増量材、栄養強化材、物性調整などの用途。 |
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