気体旋回流を利用して、目詰まりしにくく、固形析出物を生じやすい重質油等にも適用可能な液体微粒化ノズル


最近のジェットエンジンや液体燃料焚きガスタービン等の液体燃料を微粒化する手段の一つとして、気流によって液体燃料を微粒化する気流式液体燃料微粒化ノズルがある。気流式の液体燃料微粒化ノズルでは、微粒化された燃料粒子による噴霧の性状をノズルの軸線周りに一様にすることが重要である。ノズルの軸線の周方向に燃料濃度の偏りがあると、燃料と空気との比率(空燃比)がノズルの軸線周りの位置に応じて異なることになるため、エンジン火炎の安定性が損なわれたり、燃焼室内の温度分布に偏りが生じ、その結果、局所的な不完全燃焼や高温燃焼が生じて、未燃焼成分や有害成分の発生が増加するという問題がある。気流式の液体微粒化ノズルにおいて、液体をノズルの周方向に可能な限り一様に分散させること、即ち、液膜をノズル軸線について周方向に可及的に一様な厚さに形成して、飛散する液滴の微粒化を一層促進させる点での解決すべき課題について、解決するために、液膜の厚さを薄くしかつ周方向の均一性を飛躍的に向上し、液滴の微粒化を一層促進した新規な液体微粒化ノズルを提供。この発明による液体微粒化ノズルでは、液膜の厚さを周方向により一層均一化し、液体が外側部材の先端縁において飛散するときの液滴の微粒化を一層促進することができる。
ユーザー業界 概  要

輸 送
輸 送
航空機用ジェットエンジン
  ○液体燃料を用いた装置の燃焼異常 や有害物質の発生を少なくできる

機械・加工
機械・加工
土木・建築
土木・建築
ガスタ−ビン燃焼装置
  ○液体燃料を用いた装置の燃焼異常 や有害物質の発生を少なくできる

機械・加工
機械・加工
土木・建築
土木・建築
生活・文化
生活・文化
ボイラ、乾燥炉、熱処理炉
  ○重質油等を用いた燃焼装置の燃焼 異常や有害物質の発生を少なくで きる

関連特許 国外あり
事業実績条件 ・実施段階:実施有り
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件:許諾のみ
参考情報 この発明は、液体を微粒化する液体微粒化ノズルに関するもので、特に空気等の気流によってジェットエンジン、ガスタービン等のエンジンに用いられる液体燃料の微粒化ノズルに利用するものである。この発明による液体微粒化ノズルでは、液体燃料が流れる吐出通路断面を小さくする必要がないので、燃焼温度の上昇により固形析出物を生じやすい重質油にも適用することができる。活用分野としては、ジェットエンジン、ガスタービン等のエンジンはもとよりバーナを有する燃焼装置(ガス、液体燃料)としてタービン、ボイラー、乾燥炉、熱処理炉等、幅広い燃焼装置のノズルとして利用が考えられる。



タイトル
(ライセンス情報)
液体微粒化ノズル

特許権者   独立行政法人宇宙航空研究開発機構

ライセンス情報番号 L2005002401

お問い合わせ先

宇宙航空研究開発機構
産学官連携部 知的財産グループ
〒100-8260
東京都千代田区丸の内1−6−5 丸の内北口ビルディング
TEL:03-6266-6464 FAX:03-6466-6913
E-mail:aerospacebiz@jaxa.jp



出願番号 特願2002-011546

公開番号 特開2003-214604

特許番号 特許3584289

権 利 存 続 期 間 16年7ヶ月(平34.1.21満了)

権利化情報 
出願日/平14.1.21  公開日/平15.7.30  登録日/平16.8.13 

用語解説  
微粉化 ・液体燃料等の粒子を細かくすること
ノズル ・気体や液体を噴出させるための筒状の装置
旋回空気流 ・空気を環状空間に流し入れ一定の方向に旋回させた空気の流れ

参考情報  
 
 

原稿作成  
市毛 修  株式会社ベンチャ−ラボ PDF