カルボキシ末端だけで固定化する事により、配向制御された固定化タンパク質を効率的に作製する方法


本発明は、カルボキシ末端だけで固定化された固定化タンパク質の効率的な作製方法である。さらに、本発明は固定化担体(基体、基板)上に整列した状態で配向制御した固定化タンパク質を有するタンパク質アレイの作製方法に関する。即ち、@一般式(1) NH2-R1-COOHで表されるタンパク質を固定化担体に固定化する方法であって、A一般式(2) NH2-R1-CONH-R2-CONH-CH(CH2-SH)-CONH-R3-COOHで示されるスルフヒドリル基を有するタンパク質を作製し、Bこれを一般式(3) NH2-Yで示される固定化担体に中性条件下にイオン相互作用により吸着固定させ、Cさらにシアノ化試薬により、固定化担体に吸着させた一般式(2)のスルフヒドリル基をシアノ化し、シアノシスティン残基に変換させることにより、D一般式(4) NH2-R1-CONH-R2-CONH-Yで示される固定化タンパク質を作製する方法である。(式中、R1、R2は任意のアミノ酸配列、R3は中性付近で強く負に荷電し、かつ式(2)の等電点を酸性にしうるアミノ酸配列、Yは固定化担体を表す)。
ユーザー業界 概  要

化学・薬品
化学・薬品
効果的な診断薬の製造
  ○抗原又は抗体を本方法により固定 化することにより、抗原抗体反応 を利用しての診断薬(例、成人白 血病)を効率よく作製

関連特許 なし
事業実績条件 ・実施段階:実施無し
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件:許諾のみ
参考情報 本発明によるタンパク質の配向制御した固定化方法により、タンパク質をその活性を保持したまま、効率よく担体上に固定化出来る。固定化されるタンパク質は限定されず、用途に応じてあるゆるタンパク質を固定化することができる。例えば、酵素を固定化させた酵素反応器の作成や、固定化したタンパク質の特異的分子間相互作用を利用した分離担体の作製や、抗原又は抗体を固定化させて、抗原抗体反応を利用しての診断薬の作製、並びにタンパク質を固定化させてのプロテオミクス等の解析ツール作製等に利用できる。インクジェットプリンタを用いて本発明方法を行うことにより、短時間で多種類のタンパク質を多量に固定化することも出来る。



タイトル
(ライセンス情報)
配向制御したタンパク質の固定化方法およびそれを利用したタンパク質の整列固定化方法

出願人    独立行政法人産業技術総合研究所

ライセンス情報番号 L2004002600

お問い合わせ先

独立行政法人産業技術総合研究所つくばセンター
産総研イノベーションズ 
業務部門 部長 山上 喜吉
〒305-8568
茨城県つくば市梅園1−1−1
TEL:029-861-5210 FAX:029-861-5087
E-mail:k.yamagami@aist.go.jp


出願番号 特願2002-148950

公開番号 特開2003-344396

特許番号 出願中

権 利 存 続 期 間 出願中

権利化情報 
出願日/平14.5.23  公開日/平15.12.3  登録日/出願中 

用語解説  
カルボキシ末端 ・タンパク質は20種類のアミノ酸が数百結合したもので、一般式 NH2-R-COOHの-COOH部分

参考情報  
 

原稿作成  
屋代 順治郎  株式会社ベンチャーラボ PDF