工作機械の回転主軸の運動誤差を加工中も測定し結果を利用して装置を微調整し加工精度を向上させる |
回転主軸を有する正面切削旋盤などの工作機械において、被計測回転体の回転面に対して垂直となるZ軸(長軸)方向アキシャルモーションエラーおよび回転面のX、Y軸(半径)方向のアンギュラーモーションエラーといった運動誤差を測定する方法およびその装置。同時に従来は分離できなかった空間周波数成分も測定できる。例えば、回転主軸の端面に対向させる形で、3個の変位計と1個の角度計を配置した、センサーステージを設置する。このとき、3個の変位計は、同一円周上に特定の角度(例えば120度)を隔てて設置し、角度計も同円上に設置する。工作機械が安定運転状態にある時点で測定を行い、変位計および角度計の検出値をコンピュータに入力し、予め設定されている計算式により演算処理し、前記の各運動誤差を求めることができる。従来あったマスターボールを主軸に取り付け非接触変位計で計測する方法では極めて困難であった加工作業中の測定も可能となったため、算出された値を、実際の加工に際して刃物台の送り、工作物の回転や直線方向の送りなどについて直ちにフィードバックして、誤差を補償することが出来、近年必要とされている超精密加工を実現することが出来る。また、得られた数値を工作機械の設計データとして利用することもできる。
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ユーザー業界 | 概 要 |
![]() 機械・加工 |
●超精密旋盤製造 主軸の運動誤差を常時自動的に補償することで加工精度の向上さらに製造歩留まりの向上を可能とする。 |
![]() 電気・電子 |
●ハードディスク装置製造 組立ラインにこの発明の測定機構を設置し、軸ぶれ、面ぶれを検知し、不良品を除外する。 |
関連特許 |
なし |
事業実績条件 |
・実施段階:なし ・技術導入時の技術指導の有無:応相談 ・ノウハウ提供:応相談 ・ライセンス制約条件について:許諾 |
参考情報 | 現在精密加工品は、医療、光学、電子情報機器、自動車など多方面で必要とされている。その製造には、例えばダイヤモンド工具を使用しナノメートルオーダー(1ナノメートル は10億分の1メートル)での仕上げが出来る超精密旋盤などが使用されるが、この微少なレベルの加工を精密に制御するためにも、高速回転をする主軸の運動誤差を極小にすることと共に、避けられない誤差を補償できることが必要となり、種々の方法が開発されている。しかし、従来の方法は、加工作業中には実施できないとか出来ても各誤差要素完全には分離できないと言う欠点を持っていた。加工作業中でも主軸の回転運動を監視・計測でき、かつ直ちにフィードバック出来る方法の確立は、精度の向上を確実とし、また不良品の発生を効率よく抑制することが出来るため、種々の工作機械に適用できる。 |
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