極く少量の被検体中に含まれているダイオキシン類を、高精度、迅速、効率よく測定・分析する方法


次の3工程でダイオキシン類を分析する。第1工程:被検体中のダイオキシン類を高温・高圧の有機溶媒中に抽出して抽出液を作成する。第2工程:抽出液中の油脂等の夾雑物を多層シリカゲルカラムに吸着させ、ダイオキシン類は活性炭カラムに吸着させる。多層シリカゲルカラムと活性炭カラムは連結した構造であり、多層シリカゲルカラムには有機溶媒を自動的に供給し、夾雑物を除去する。また活性炭カラムにはダイオキシン類を離脱する有機溶媒を自動的に供給して精製、濃縮液とする。第3工程:この濃縮液から有機溶媒を除去した後、高分解能ガスクロマトグラフ/質量分析計に供給してダイオキシン類を分析する。第1工程においては従来の振とう抽出法に比べて高速処理が可能であり、第2工程においては自動的に連結カラムでクリーンアップされるので操作が容易であり、第3工程においてはダイオキシン類の濃縮液を装置内へ大量に供給できるので高精度分析が可能となる。本発明によると被検体、例えば、食品、排煙、排ガス、排水、水道原水、浄水、焼却灰、廃棄物、土壌、動植物等に含まれる微量のダイオキシン類を短期間且つ高精度で測定することができる。従来のダイオキシン類の分析方法では約30日を要していたが、本発明の方法では5日に短縮されるので、分析コストを大幅に軽減することができる。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
電気・電子
電気・電子
化学・薬品
化学・薬品
食品・バイオ
食品・バイオ
環境サービス事業
  ○行政機関、企業から環境物質の分析を委託されて実施する
  
  
電気・電子
電気・電子
化学・薬品
化学・薬品
分析機器製造業
  ○ダイオキシン、PCB等に特化した分析機器の製造販売
  

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:実施無し
・技術導入時の技術指導:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・供与条件:許諾のみ
market potential 連結カラムの材料と溶媒を選択、好適に組み合わせることによって、被検体中の微量の各種化学物質を分析できると想定される。例えば、PCB、有機塩素系農薬、殺虫剤、植物性エストロゲン等のいわゆる環境ホルモンの分析にも適用可能である。また、各種の環境物質の分析にも適用可能と想定される。近年禁止化学物質の規制が強まっており、製造業においては調達資材や製品中に含まれる禁止化学物質の高精度・効率的な検出が重要になっている。このため、分析・測定業界や製造業の品質保証部門において注目される発明と期待される。環境省は環境の分析・データ収集・アセスメントの市場規模を下記のように推定している。(平成20年度)
   【2010年】サービス分野:3,280億円、装置:329億円
   【2020年】サービス分野:4,371億円、装置:462億円


タイトル
(ライセンス情報)
ダイオキシン類の分析方法

出願人 福岡県

ライセンス情報番号 L2009005705

お問い合わせ先

福岡県保健環境研究所
管理部 企画情報管理課
研究員
高橋 浩司  

〒 818-0135
福岡県太宰府市大字向佐野39
TEL:092-921-9941  FAX:092-928-1203
E-mailAddress:
     hokanken@fihes.pref.fukuoka.jp





出願番号 特願2006-043223

公開番号 特開2007-225283

特許番号 出願中

権 利 存 続 期 間 出願中

権利化情報  出願日/平18.2.21 公開日/平19.9.6 登録日/出願中

用語解説 
ダイオキシン類 ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン、コプラナーPCBの総称
環境ホルモン 正式名称は内分泌撹乱化学物質。生体に影響を及ぼす数万の化学物質について厚生労働省がスクリーニング中
禁止化学物質 2005年に含有が禁止された物質。EU指令、労安法、化審法の対象となる物質および放射性物質である

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦
・アドバイザー名:福岡県 金谷 利憲
・IPC:G01N 30/88
参照可能な特許流通支援チャート
    :13年度 化学1 プラスチックリサイクル
    :13年度 化学5 生分解性ポリエステル
    :15年度 化学17 食品廃棄物の処理と利用
    :15年度 化学21 土壌改良技術
    :13年度 一般5 はんだ付け鉛フリー技術
    :14年度 一般6 吸着による水処理技術
    :15年度 一般12 質量分析

原稿作成 
山口 幸男  株式会社ベンチャーラボ PDF