広範囲な設定速度での衝撃破壊試験を小型・簡易構造の1台の試験機で実施できる可変速3点曲げ衝撃試験装置


種々の従来方式の衝撃試験機においては、低い変位速度において高精度の変位・荷重制御下での破壊試験が可能であるが高速衝撃試験ができず操作性に難があるもの、高変位速度での衝撃試験ができる方式では試験装置全体が大きくなり低変位速度での試験ができないもの等、広範囲な設定速度での衝撃破壊試験を小型且つ簡易な構造の1台の試験機で実施できる衝撃試験装置が実現できない問題があった。本発明は、所定の設定速度で回転させられるモータの回転トルクを電磁クラッチおよび電磁ブレーキを装備した連結ユニットで伝達し、先端に固定されている打撃刃で試験片を衝撃して破壊試験すべく機能する回転体からなるユニークな構造とすることにより、1台の試験機で、静的破壊試験から20m/sといった高変位速度での衝撃試験まで広範囲な設定速度での衝撃破壊試験を行うことができると共に、試験片破壊過程における荷重挙動、変位挙動等の検出が可能な、小型且つシンプルな構造の可変速3点曲げ衝撃試験装置を提供するものである。本発明によれば、標準万能試験機における設定速度(8.3×10−3m/s以下)という低い設定速度での破壊試験から油圧式衝撃試験機での設定速度(15m/s程度)を超える20m/sといった高い設定速度での衝撃破壊試験を、小型且つシンプルな構造の1台の試験機で行うことができる特徴がある。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
機械・加工
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輸送
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有機材料
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破断限界取得システム
  ○本発明による衝撃試験データを複数セット入力してコンピューター解析することで破断限界値を算出する
  
  
機械・加工
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有機材料
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非破壊型衝撃試験システム
  ○本発明による衝撃試験で破壊前のデータを複数組入力してコンピューター解析することで破断限界値を推定する
  
  
機械・加工
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土木・建築
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可搬型衝撃試験装置
  ○本発明の衝撃試験装置を小型化し可搬型として構造物中の材料の衝撃試験データを採取し破断限界値を推定する
  
  

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:試作段階
・技術導入時の技術指導:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・供与条件:許諾のみ
market potential 高分子材料をはじめ多くのプラスチック系材料が、電気機器部品、医療機器、機械部品、自動車部品等として使用されている。そのプラスチック製部材の耐衝撃性の確認が重要になっているが、応用製品分野の広がりと共に、広い範囲の設定速度での衝撃破壊試験を行う必要性が増している。衝撃破壊試験機に限定した市場データは見当たらず、この分野の市場規模の推定は困難であるが、広く一般的な動的試験機・構造物試験機の市場としては約98億円(経済産業省:平成20年)、また一般的な材料試験機の市場としては約212億円(経済産業省:平成20年)がカウントされており、これらの1%と想定すると3億円規模の衝撃破壊試験機の関連一般市場が期待される。一般的な試験機市場としてカウントされる市場以外にも自動車製造会社等が自社製造する試験機を含めれば、潜在的には、更に大きな関連市場を形成しているものと推定できる。


タイトル
(ライセンス情報)
可変速三点曲げ衝撃試験装置

特許権者 財団法人北九州産業学術推進機構

ライセンス情報番号 L2009004031

お問い合わせ先

財団法人北九州産業学術推進機構
産学連携センター 知的財産部
知的財産部長
小田 泰雄  

〒 808-0135
福岡県北九州市若松区ひびきの2−1
TEL:093-695-3013  FAX:093-695-3018
E-mailAddress:
     tlo@ksrp.or.jp





出願番号 特願2004-118443

公開番号 特開2005-300389

特許番号 特許4270556

権 利 存 続 期 間 14年3ヶ月(平36.4.14)

権利化情報  出願日/平16.4.14 公開日/平17.10.27 登録日/平21.3.6

用語解説 
ロードセル 試験片に適用される衝撃刃による衝撃荷重を伝えてその応力に対応した歪出力により衝撃荷重を検出、計測する
クリップゲージ 打撃刃の衝撃荷重で試験片に刻設したVノッチの開口間隔が変化する際に開口間隔と速度を歪ゲージで検出する
ロータリエンコーダ 回転体を回転させる回転軸の端部に付設して回転体の回転角度およびその変化速度(角速度)を検出する

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦
・アドバイザー名:北九州TLO 福田 隆三
・IPC:G01N 3/31
参照可能な特許流通支援チャート
    :13年度 電気2 圧力センサ
    :14年度 化学8 ナノ構造炭素材料
    :17年度 化学8 ナノ構造炭素材料
    :17年度 機械16 無段変速機

原稿作成 
山本 良一  NTT-AT IPシェアリング株式会社 PDF