使用目的に応じた歪みもない音を作る方法と装置


種々の音声、音響装置用の音信号の加工とその装置である。入力側の第1のデジタルフィルタ(濾波器)、第1フィルタを通過した音信号の圧縮あるいは伸長を行う処理部分、出力側の第2のデジタルフィルタで構成される回路が複数個組み合わされている。入力側の第1のデジタルフィルタ(濾波器)では、入力音信号を、それぞれのフィルタに対応した帯域の周波数をもつ信号に分割し、指定された帯域の音信号だけを通過させる。この通過した音信号を、目的に適応するように設定された特定の条件を満たす音信号に圧縮または伸長させる。この圧縮または伸長処理された音信号には、第1のフィルタを通過した最高周波数より高い周波数の音信号が含まれる。この高周波数部分を、第2のデジタルフィルタで除去する。この操作は、全ての回路で行われる。この通過した全音信号を加算、合成して新しい音信号を発生させる。音信号はデジタル信号であるため、種々の条件設定が容易であり、処理部分で行われる圧縮、伸長の程度は、複数の回路全てに対し同一に設定することも、あるいは回路毎、即ち、通過させる帯域毎に、設定することも可能であり、ユーザーの多様な要求に応えることが可能である。なお、第2フィルタから出力されるデジタル音信号は、変換器でアナログ信号に変換された後で、最終的にスピーカー等に送られる。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
情報・通信
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生活・文化
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補聴器
  ○一人一人の症状に応じた補聴器を簡単な設定変更で提供する
  
電気・電子
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生活・文化
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オーディオ用音質調整装置
  ○中心周波数、帯域幅、帯域毎の音圧レベル等を個人個人で設定可能な音質調整装置を提供する
  

関連特許 あり
特許情報 ・実施段階:実施有り
・技術導入時の技術指導:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・供与条件:許諾のみ
market potential 分割された周波数帯域毎に処理の条件を設定することができるため、例えば、必要に応じて微弱な音を遮断することも、逆に拡大することも容易にできる。また、取り扱う信号は全てデジタル信号であることから、必要な装置は、フィルタ、処理用の演算器(例えばデジタルシグナルプロセッサやパーソナルコンピュータ)、加算器も含め、一般的なものである。従って、装置価格も安価に提供できる特徴がある。また、第2フィルタで高周波成分を除去することから、最終的に合成された音は、歪みが少ない。この技術の特長を生かす1つの分野として、今後ますます高齢化が進み需要も増え、且つ個人の要望も多様化すると思われる補聴器市場が考えられる。その他に、音楽、演劇等の音の加工、あるいは一般人が趣味で行うマルチメディアコンテンツでの効果音作成等における音質の調節装置等への応用が考えられる。


タイトル
(ライセンス情報)
音信号の加工装置および加工方法

特許権者 国立大学法人山梨大学

ライセンス情報番号 L2009003874

お問い合わせ先

国立大学法人山梨大学
産学官連携・研究推進機構
高田 誠  

〒 400-8510
山梨県甲府市武田4−4−37
TEL:055-220-8760  FAX:055-220-8757
E-mailAddress:
     chizai@yamanashi.ac.jp





出願番号 特願2004-305149

公開番号 特開2005-160038

特許番号 特許4185984

権 利 存 続 期 間 15年1ヶ月(平36.10.20)

権利化情報  出願日/平16.10.20 公開日/平17.6.16 登録日/平20.9.19

用語解説 
音圧 媒質中を伝わる音波の強さを表す量の一種、通常音圧レベルはdBで示す
フィルタ 特定の周波数または帯域の信号を通過または遮断したりするもの。濾波器ともいう
補聴器 耳穴型、耳かけ型、ポケット型、めがね型の形状別に加え、騒音に強いとか高温域に強い等の品がある

参考情報 

・特許流通アドバイザーによる推薦
・IPC:H04R 25/00
参照可能な特許流通支援チャート
    ::15年度 電気21 音声圧縮技術

原稿作成 
原稿作成:青山 進  有限会社青山技術士事務所 PDF