切削金属等ラセン状放熱材を板状に固め熱線を遮断する板


住宅やマンションの屋根、壁に設置し、直射日光が当たり過熱されるのを防ぐ熱線遮断板である。従来のいわゆる断熱材は、石等の原料素材を板状に固めたものが多いが、ある程度の断熱効果がある代わりに、その材料自体が熱くなり蓄熱材としても作用するため、周囲の温度が下がってからは逆に熱を放散するという欠点があった。また重量が比較的に重いので、屋根の上等に施工するのも困難であった。本発明による熱線遮断板は、ステンレス等の細巾金属を螺旋状に削り出した材料(金属を切削する旋盤工場から多量に排出されている)をある程度厚みのある板状に詰めたものである。金属材が太陽からの熱線を遮断すると同時に、周囲間隙を空気が自由に流通するので熱は直ちに放散され、蓄熱効果はほとんどないといえる。従って、この遮断板は高温作業をする場所での防熱壁としても用いることができる。また、本発明による遮断板は細巾材による吸音作用もあり、鉄道や道路からの騒音を遮断する防音板としても効果がある。なお、本遮断板の細巾材として、不燃性や耐久性が必要でない場合は、プラスチック材料を薄く螺旋状に削り出したものを用いることもでき、安価な熱線遮断板が実現できる。

ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
輸送
輸送
生活・文化
生活・文化
自動車の座席シート
  ○日が当たっても座席が熱くならず、直ぐに快適な運転ができる断熱シート(敷物)を作る
  
生活・文化
生活・文化
バーベキューコンロ
  ○火の熱が外側に殆ど伝わらず、断熱が良く熱容量も小さいので直ぐに勢いの良い火がおこせるコンロを作る
ストーブ煙突
  ○熱放散効果が大きく、煙突内部の熱を表面に伝えない、構造が簡単なストーブ煙突を作る

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:試作段階
・技術導入時の技術指導:有り
・ノウハウ提供:有り
・供与条件:許諾のみ
market potential 特に夏季は、建物外壁へ太陽からの直射日光が当たり、建物全体が過熱されることにより、周囲温度が下がった夜中まで冷房を必要とする状況を作り出している場合が多い。建物外壁は石やコンクリートを素材とした断熱材で作られていても、それらは同時に蓄熱材としても働き、保温効果があるからである。本発明による熱線遮断板を既存の屋根や外壁に設置すれば、熱線により建物全体が過熱されること自体を防ぐので、夜間まで冷房しなければならないことによるエネルギーを大幅に削減することができる。本発明の熱線遮断板の材料には、普段でも旋盤工場等から多量に排出されている螺旋状の金属廃材や台所用ステンレスたわし同等品を利用できるので、安価に製造することができる。省エネ、CO↓2の削減が緊急の課題である現在は、適用可能箇所が大変多い発明品といえる。


タイトル
(ライセンス情報)
金属又は合成樹脂を、薄いラセン状扁平細巾板に切削後、綿状又は線状に重ね成型した、太陽熱等の遮断と、畜熱せず放熱出来る熱線遮断板

特許権者 八津川 栄造

ライセンス情報番号 L2009003872

お問い合わせ先

八津川 栄造
   

〒 630-8033
奈良県奈良市五条1−17−6
TEL:0742-46-9255  FAX:06-6313-3773
E-mailAddress:





出願番号 特願2007-276961

公開番号 特開2009-079460

特許番号 特許4253807

権 利 存 続 期 間 17年(平39.9.26)

権利化情報  出願日/平19.9.26 公開日/平21.4.16 登録日/平21.2.6

用語解説 
熱線 照射されたものの温度を上げる電磁波で、学術的には赤外線(赤色可視光より波長が長い領域)と呼ばれる
蓄熱 熱を蓄えること。比熱(物質1gの温度を1℃上げるための熱量)が大きいほど、蓄熱容量も大きい
熱交換 熱いものと冷たいものの間で熱のやり取りをすること。熱いものは冷たく、冷たいものは熱くなる

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦
 :奈良県 寺田 実 
  自治体特許流通コーディネーター
・IPC:E04B 1/74

原稿作成 
原稿作成:山本 良一  NTT-AT IPシェアリング株式会社 PDF