発生させる水蒸気泡の微細化によって微生物細胞膜の破砕効率を向上させた微生物破砕装置


本発明はキャビテーションによって微生物の細胞膜を破砕・死滅させるものであって小型で簡易な装置構成で実現できる。処理対象となる原水を吸引すると共にキャビテーション発生圧力に昇圧する移送加圧ポンプと、原水の流れ方向に漸次径縮小部、絞り(スロート)部、および漸次径拡大部を順次形成することによりキャビテーション発生部を構成し、その後段には低圧発生部材を配置し、更にその後段に少なくとも1段の流速調整部材を配置する。この構成により、キャビテーション発生部と低圧発生部材による急激な圧力低下によってキャビテーションを生起させて水蒸気泡を発生させ、水蒸気泡の消滅の際、気泡の周囲の水がぶつかり合って局部的に著しい高圧を生じ、その機械的衝撃によって微生物の細胞膜を破砕するものである。また流速調整部材を多段階に設けることによって、水蒸気泡の発生および消滅を繰り返すと共に、発生水蒸気泡の大きさが変化し、大きさの異なる微生物を効率的に死滅させ、また、その量を増加させることができる。即ち、大きさの異なる細菌、菌、原生動物、後生動物であるワムシ、イタチ虫等を死滅させることができる。更に、漸次径拡大部に空気、酸素、オゾン等の気体を給気し、旋回微細気泡流として被処理水中に分散させるため溶存酸素量が大きく、これを好気性生物処理槽へ帰還することで、好気性菌の活性化を増強し生物分解を促進できる。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
機械・加工
機械・加工
土木・建築
土木・建築
生活・文化
生活・文化
空調機用冷却水の浄化装置
  ○ビルに設置される冷却塔において循環して使用する冷却水の細菌・微生物の除去に適用して、水槽や配管、熱交換の汚れを除去し効率を改善し、保守工数の削減を図る
  
  
機械・加工
機械・加工
土木・建築
土木・建築
生活・文化
生活・文化
空気清浄化装置
  ○空気中の汚染成分や細菌、微生物を散水により水に付着させて除去する方式の空気清浄化システムにおいて、循環して使用する水の浄化に適用して浄化品質を向上させる
  
  
機械・加工
機械・加工
土木・建築
土木・建築
生活・文化
生活・文化
家庭用浴槽水の浄化装置
  ○24時間入浴可能な家庭用風呂が普及しており、大幅な小型化・小規模化を実現することにより、温湯および風呂釜を含めた殺菌、浄化装置として一般住宅への需要が期待される
  
  

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:実施有り
・技術導入時の技術指導:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・供与条件:許諾のみ
market potential 水蒸気泡の発生および消滅を繰り返す過程で水蒸気泡の大きさが変化し、大きさの異なる多様な微生物を死滅させることができる本発明は、バラスト水における有毒プランクトン、生け簀用海水、温泉水、プールの水に含まれるレジオネラ菌類や微生物の破砕・殺菌に広く適用できる。また、有機性汚水の排水処理において発生する余剰汚泥、濃縮汚泥を構成する微生物細胞膜を破砕し可溶化した後、好気性生物処理槽に戻し微生物の破砕残渣および溶解性有機物中の金属イオン等を食物連鎖による生物分解によって消化させ、浄化すると共に水分の抽出同化を行い、余剰汚泥を減量化するためにも効果を発揮する。以上の点から、下水処理場、排水処理場、食品工場、化学工場、水産加工場、ビール工場、畜産場、養鶏場、養豚場および各種排水処理施設、畜産廃棄物や食品廃棄物の処理システム等での幅広い利用が見込まれる。


タイトル
(ライセンス情報)
微生物破砕装置

出願人 財団法人北九州産業学術推進機構

ライセンス情報番号 L2009003726

お問い合わせ先

財団法人北九州産業学術推進機構
産学連携センター 知的財産部
知的財産部長
小 田 泰雄  

〒 808-0135
福岡県北九州市若松区ひびきの2−1
TEL:093-695-3013  FAX:093-695-3018
E-mailAddress:
     tlo@ksrp.or.jp





出願番号 特願2007-292464

公開番号 特開2008-173628

特許番号 出願中

権 利 存 続 期 間 出願中

権利化情報  出願日/平19.11.9 公開日/平20.7.31 登録日/出願中

用語解説 
キャビテーション 液体の流れの中で圧力差により短時間に泡の発生と消滅が起きる物理現象であり、消滅時に高圧を発生する
活性汚泥 人為的・工学的に培養・育成された好気性微生物群を主成分とする「生きた」浮遊性有機汚泥の総称
嫌気性微生物 酸素の存在下では生存できない微生物であり、嫌気性分解を行い窒素ガスやメタンガスなどを発生する

参考情報 

・特許流通アドバイザーによる推薦
・IPC:C02F 1/34
参照可能な特許流通支援チャート
    ::15年度 化学17 食品廃棄物の処理と利用
    ::15年度 化学21 土壌改良技術
    ::16年度 化学24 生物農薬

原稿作成 
原稿作成:山本 良一  NTT-ATIP シェアリング株式会社 PDF