障害物に対して柔軟且つ円滑に対応できるキャスター |
荷物を運搬する場合、キャスター付の台車などが広く利用されている。従来のキャスターでは、台車が路面の段差や石などの障害物を乗り越える際は、大きな衝撃や騒音が生じていた。また、障害物を乗り越える際には急激な昇降動作が生じたり、乗り越えられずにロックしたり、一時的に過大な力が必要となるなど、操作性が優れなかった。このような問題を解決しようとすると、車軸や軸受等の数が増し、全体として構造が複雑化して部品点数も多くなり、製造コストを大幅に引き上げてしまうことになる。本発明のキャスターは、簡素に構成できる上、外輪の内側に内輪を配置し、車軸は内輪に取り付けて、内輪の外側が外輪の内側に接しながら、その内面上を移動しながら回転することによって、急激な昇降動作を回避することを特徴としている。内輪は、障害物の大きさに応じて必要な高さまで上昇することができるので、障害物が著しく大きな場合を除いて、一律に有効な緩衝効果が得られる。更に、車軸の軸心方向への外輪の振れを規制するサポート部材を設けている。また、内輪の外周面と外輪の内周面との間には、車軸の軸心方向への相対変位を規制する凹凸係合部を設けている。なお、本発明のキャスターにおいて、より有効な緩衝効果を得るには、内輪と外輪とは異なる素材を用いるとよい。 |
ユーザー業界 | 活 用 ア イ デ ア |
輸送 | 運搬機・輸送機向けキャスター ○シンプルな構成、低コストで有効な緩衝作用を発揮するキャスター |
生活・文化 | 車椅子、歩行器向けキャスター ○荷物運搬用途以外にも衝撃緩和性能を発揮して、人に優しいキャスターの実現 |
関連特許 | なし |
特許情報 |
・実施段階:試作段階 ・技術導入時の技術指導の有無:応相談 ・ノウハウ提供:応相談 ・ライセンス制約条件について:許諾のみ |
market potential | 本発明のキャスターの利用は、必ずしも四輪で用いる場合だけに限定されない。四輪より少なくても、多くてもかまわない。この発明は、キャスターが付いたものであれば、荷物運搬用の台車はもちろん、衝撃を低減したい機器に広く応用できる。例えば、車椅子や歩行器、ストレッチャー、ベッド、ワゴンなどの医療関係の機器や、ベビーカーなどにも応用が可能である。その他、ホイール付きの大小旅行用トランクや、買い物用キャリーバッグのキャスターにも応用が可能である。このように、本発明は、構造がシンプルでコストの大幅な上昇も招かないので、車輪を伴う様々な製品に応用が可能であると考えられる。また、医療機器や生活用品のほか、産業用の輸送機器や運搬機などへの展開も期待できる。産業向けの製品は、特殊な性能や形状、少量生産が要求されるが、本発明のキャスターにとって魅力的な市場であると考えられる。 |
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