植物を長期育成できる低コストで取り扱いの良いコンクリートブロック


従来、擁壁の施工や護岸工事などでは、コンクリート製ブロックを積み上げたり、あるいはコンクリートを型枠成形したりしてコンクリート壁が形成されているが、形成されたコンクリート壁は無機的で味気なく、しかも夏場には、コンクリート壁に太陽熱が蓄積されて夜間に蓄積された熱の放出が生じて気温低下を阻害することとなっていた。そこで、昨今では、国の指導等により、コンクリート壁を緑化することが検討されている。すなわち、コンクリート壁を緑化することにより、無機的な印象を与えにくくすると共に、蓄熱作用の抑制を図っている。本発明は、低コストであって取り扱い性がよく、植物を長期的に育成可能なように土壌を充填した土壌収容部を備えたコンクリート製ブロックおよびその製造方法である。土壌収容部を形成するための突部を設けた型枠でコンクリート製ブロックを形成する第1の工程と、形成されたコンクリート製ブロックの土壌収容部に、酸性土と、腐葉土と、でんぷん系接着剤と、水とを混練した土壌を充填し、次いで、培養土とでんぷん系接着剤と、水とを混練した土壌を充填する第2の工程とによりコンクリート製ブロックを形成する。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
土木・建築
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生活・文化
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景観の向上
  ○擁壁や護岸の基礎工事と緑化対策
  
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低コストで取り扱いの良いコンクリートブロック
  ○擁壁や護岸の新規な工事
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緑化促進
  ○壁の緑化で、夜間の熱の放出低下
  

関連特許 国外あり
特許情報 ・実施段階:実施有り
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件について:許諾のみ
market potential 本発明は、長期間安定的に植物を根付かせることができると共に、でんぷん系接着剤で土壌の流出を抑止可能なことにより、コンクリートブロックで形成される擁壁の擁壁面に安定的に土壌を保持させて万年草などの植物を育成させることができる。このような緑化の推進により、夜間の放熱を低下することが可能であり、地球温暖化防止に貢献できる。また、生命力旺盛な万年草を外部に向かって成長させることが可能になり、無機質な擁壁の表面を緑化させて、優れた景観を呈することができるので、環境対策面でも充分な効果が得られる。加えて低コストであり、擁壁や護岸などの工事の手間を省くことができるので、各地の土地改良事業、宅地開発、海岸や河川の護岸工事に、自然環境保全と併せて活用が期待される。


タイトル
(ライセンス情報)
コンクリート製ブロック及びその製造方法

特許権者 国立大学法人岡山大学、八王寺工業株式会社

ライセンス情報番号 L2008005000

お問い合わせ先

財団法人岡山県産業振興財団 岡山TLO
岡山TLO 
上田 文明

〒 701-1221
岡山県岡山市芳賀5301
TEL:086-286-9711  FAX:086-286-9706
E-mailAddress:
fueda@optic.or.jp





出願番号 特願2006-263591

公開番号 特開2008-082036

特許番号 特許3937025

権 利 存 続 期 間 17年8ヶ月(平38.9.27)

権利化情報  出願日/平18.9.27 公開日/平20.4.10 登録日/平19.4.6

用語解説 
蒟蒻のり 〔こんにゃく〕のり。でんぷん系接着剤
万年草 常緑で、岩の隙間等の水分の少ない所でも生きる。ビルの屋上の緑化や断熱に用いる
混練 〔こんれん〕。本発明では、土壌に酸性土、腐葉土、蒟蒻のり、水を混合

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦
・IPC:E02D  29/02
参照可能な特許流通支援チャート
    :17年度 一般21 市街地雨水防災技術
    :17年度 一般23 水耕栽培(植物工場)

原稿作成 
川田 洋二  日本アイアール株式会社 PDF