製造工程を簡素化して、地球環境にやさしい、ビーズ状のポリマー製造方法


ビーズ状シクロデキストリンポリマーは、水溶性のシクロデキストリンを連結し、不溶性を付与したビーズ形状のポリマーである。本ポリマーの従来の製造方法としては、流動パラフィンなど疎水性液状物質に反応液を滴下し、製造する方法がある。それによれば、疎水性液状物質を使用し、さらに疎水性液状物質を有害な有機溶媒等で洗浄する作業が必要であり、洗浄液を事後に処分する必要があり、地球環境に負荷をあたえる問題があった。しかし、本発明による方法では、疎水性液状物質を用いずにビーズ形状のシクロデキストリンポリマーを製造することができるため、有機溶媒を用いた洗浄工程が不要で、さらに排出される廃液量が少なくて済む。つまり、従来法では、製造過程で疎水性液状物質や洗浄用有機溶媒を必要とし、工程数が多く、そのために製造コストもかかるが、本発明の製造方法は、疎水性液状物質や洗浄用有機溶媒が不要であり、そのため工程数が少なく、洗浄に使用した有機溶媒を処理する必要がないため、製造単価を抑えることができる。さらに、有害な有機溶媒を用いないことから、本方法で製造された材料は食品や医薬品製造への活用も期待される。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
化学・薬品
化学・薬品
有機材料
有機材料
有機溶媒使用量が少ない環境にやさしい新規製造法
  ○分離・精製、濃縮および除去剤利用
  
化学・薬品
化学・薬品
有機材料
有機材料
製造が簡易、且つ環境保護志向
  ○新規分析技術の応用、実用化研究
  
有機材料
有機材料
食品・バイオ
食品・バイオ
原料および食品の製造工程
  ○有用成分の分離・精製、濃縮材利用
  

関連特許 あり
特許情報 ・実施段階:試作段階
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件について:許諾のみ
market potential シクロデキストリンポリマーの主原料であるシクロデキストリンは、食品や医薬品添加物として使用されている環状オリゴ糖で、環の大きさが違うα、β、γ体が工業材料として流通している。これらシクロデキストリンは、それぞれ環の大きさなどにフィットした低分子有機化合物を分子内部に選択的に取り込む性質(包接性)がある。シクロデキストリンポリマーは、水などに溶解するシクロデキストリン同士を連結し不溶化したもので、シクロデキストリンが本来有する低分子有機化合物の選択的包接が可能である。さらに、エタノール等の有機溶媒で包接した物質を脱離させることも可能である。これらの性質を有し、さらに製造工程で有機溶媒を用いなくて済む水不溶性ビーズ状シクロデキストリンポリマーは、ビスフェノールA、ダイオキシン類などの選択的除去材や精製試薬の他に、ポリフェノールやアミノ酸などの食品原料を分離・抽出する材料等への応用、実用化が期待できるものである。


タイトル
(ライセンス情報)
ビーズ状シクロデキストリンポリマー製造方法

出 願 人 青森県、株式会社環境工学

ライセンス情報番号 L2008002900

お問い合わせ先

株式会社環境工学
開発部
  部長 鈴木 純一

〒 036-8084
青森県弘前市高田5−3−2
TEL:0172-28-2161  FAX:0172-28-2171
E-mailAddress:
suzuki@kankyokougaku.com




出願番号 特願2004-338716

公開番号 特開2006-143953

特許番号 出願中

権 利 存 続 期 間 出願中

権利化情報  出願日/平16.11.24 公開日/平18.6.8 登録日/出願中

用語解説 
シクロデキストリンポリマー 食品、医薬品や環境浄化などの分野では、消臭、選択的な分離・抽出、精製などの目的で利用する
不定形 本発明では、その製品形状を述べるが、従来品の形状が、不定形に対して、本発明では、ビーズ状として優位
疎水性 水と混ざりにくい性質。本発明では、その液状の物質を述べている

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦
・IPC:C08B  37/16

原稿作成 
川田 洋二  日本アイアール株式会社 PDF