塵や水滴など環境計測等に役立つ近赤外線高感度検出装置 |
波長0.7〜2.5μmの近赤外光は可視光線に近い性質を持つ。直進性が高く分解能も高い。そのため塵や雨滴など大気中浮遊物質の計測など環境関係の計測に広く利用されている。また、近赤外光は動植物の体内を透過しやすい。さらに水素を含む官能基(OH、NH、CHなど)を有する分子の光の吸収域は近赤外域にあるため、この性質を利用して微量物質の分析などに広く利用されている。しかしながら、これらの応用分野をさらに広げるためには従来より大幅に検出感度を向上させ、微弱な近赤外光を検知可能にする必要がある。従来は、近赤外光の検出器としてはアバランシェ・フォト・ダイオードが使用されてきた。また本発明の先行例としてESR(電子スピン共鳴装置)を使用するものが提案されているが、その例では検出器を80゜Kに冷却する必要があり、装置の大型化と取扱が不便であった。本発明はそのような欠点を克服し、常温においてESR装置で働き、非常に検出感度の高い検出部(ランタンとプラセオジムとクロムとのペロブスカイト型複合酸化物)を開発し、小型・安価で、かつ取扱の容易な近赤外光検出装置にまとめたものである。そのため、この近赤外光検出装置を利用することにより非常に広い分野で様々な有用な応用が可能となる。 |
ユーザー業界 | 活 用 ア イ デ ア |
電気・電子 機械・加工 食品・バイオ | クリーンルーム監視装置 ○このアイデアはクリーンルームの各場所の測定を容易に行うことができる |
電気・電子 機械・加工 生活・文化 | 近赤外線診断装置 ○身体の中の特定官能基を検出し健康診断に利用する 農産物非破壊測定装置 ○米穀や果物、野菜などの農産物を非破壊で測定または検査する機器 |
関連特許 | なし |
特許情報 |
・実施段階:実施無し ・技術導入時の技術指導の有無:応相談 ・ノウハウ提供:応相談 ・ライセンス制約条件について:譲渡または許諾 |
market potential | 常温で近赤外光が当たると磁化が大きく変化することを利用して、本発明とは別の応用が考えられる。例えば、近赤外線電力計などへの応用である。すなわち本酸化物複合体を使用して、電力パイルを作りこれに赤外線を吸収させることにより赤外線電力の測定をする。また他の応用として、電子レンジに応用すれば焼き上がり検出器などに利用可能である。また、本発明の提案している応用例に近い応用例として次のようなものが考えられる。水中(もっと広く言えば液体)に混入する粒子の測定。例えば水中透明度測定装置、液晶TVやプラズマテレビ等のガラス面異物測定装置や検査装置、クリーンルームの各個所クリーン度監視装置、血糖値測定装置等である。 |
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