摺動面からの距離を段階的に変えた摩耗検出用導電膜を備えた摩耗センサ


本発明は、産業設備の摺動部の摩耗量を産業設備の稼動状態において正確に測定できる摩耗センサを提供するもので、その特徴とするところは、軸受などの摺動部に埋め込まれるABS樹脂からなる絶縁性ブロックを備え、絶縁性ブロックの軸に対向する側が階段状の面を持ち、階段状をなす面の軸に対向する面及び両側面にニッケルメッキの導電膜が形成され、両側面の一方側の導電膜は各段に対応して分割され、これによって各段毎に計測システムとの間で独立した電気経路とした構成となっている。この摩耗センサを摺動部に埋設しておけば、摺動面が摩耗するにつれ、各段の軸に対向する面の導電膜が摩耗により順次失われ、導電膜が失われた段の導電膜で構成する電気経路の電気抵抗が無限大に変化するので、摺動部の摩耗状態を確実に検知することが出来る。また、本発明の摩耗センサは、軸受の大きさに合わせて絶縁性ブロックの寸法を決めることが出来るので、軸受の大きさに影響を受けず適用できる。摺動部に埋設して摩耗状態を電気的に常時監視する構成であるため摺動部の稼動状態においてリアルタイムで摩耗状態を検知することが出来る等の効果がある。更に、隣り合う段部の段差を小さくすることによって、微小レベルの摩耗を検知することが可能となる。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
電気・電子
電気・電子
機械・加工
機械・加工
有機材料
有機材料
摩耗センサの製造
  ○摩耗センサの製造
  
  
電気・電子
電気・電子
機械・加工
機械・加工
輸送
輸送
摩耗センサの使用
  ○産業機械、車両、エスカレータ等の摺動部の摩耗検出
  ○集積回路、薄膜磁気ヘッド等電子部品の製造
  

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:試作段階
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件について:譲渡または許諾
market potential 特許請求の範囲が「産業機械の構成部材の摺動面の摩耗を検知する摩耗センサ」と記載され広い範囲をカバーする表現になっている。軸受を初めとして摺動面を備え摺動面の摩耗を検知する必要がある産業機械は極めて多く、広い製品分野で本発明の適用が期待できる。産業機械以外でも摺動面の摩耗を検知する必要のある機械製品は多く、例えば自動車のブレーキ、クラッチのライニング材、電車のトロリー線、エスカレータの手すり部などがあり、これらにも本発明の摩耗センサが適用できる。また、集積回路、薄膜磁気ヘッドなど薄膜製品の製造において、薄膜をミクロンレベル、ナノレベルで高精度に研磨する工程があり、これらの分野でも本発明の摩耗センサの適用が期待される。


タイトル
(ライセンス情報)
導電膜を表面に形成した摩耗センサー

出 願 人 国立大学法人福井大学、日本原子力発電株式会社

ライセンス情報番号 L2006006684

お問い合わせ先

国立大学法人 福井大学
知的財産本部
 専門職員 高岡 勉

〒 910-8507
福井県福井市文京3−9−1
TEL:0776-27-9725  FAX:0776-27-9727
E-mailAddress:
takaoka@sec.icpc.fukui-u.ac.jp




出願番号 特願2004-246138

公開番号 特開2006-064487

特許番号 出願中

権 利 存 続 期 間 出願中

権利化情報  出願日/平16.8.26 公開日/平18.3.9 登録日/出願中

用語解説 
ABS樹脂 アクリロニトリル、ブタジエン及びスチレンの共重合体で、剛性、硬度、加工性、耐衝撃性に優れた樹脂
磁気ヘッド 磁気テープ・磁気ディスクなどの磁性面に情報を書き込んだり読み出したりするのに使用する電気部品
集積回路 トランジスタやダイオード・抵抗・コンデンサなど多数の素子を、1個の基板に組込んだ超小型の電子回路

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦
参照可能な特許流通支援チャート
    :13年度 機械3 微細レーザー加工

原稿作成 
諸角 和則  株式会社ベンチャーラボ PDF