仮固定機能構造を持ち、取付後直ちに使える接着系アンカー


図1にアンカー側面の断面図、図2に母材に穿設した下孔にアンカーを仮固定した時の側面断面図、図3にアンカーの使用方法を示す。アンカー上端部に鍔があり、アンカーは母材の表面に安定に保持できる。アンカーの埋設部にはウレタン樹脂、ゴム等の弾性体、または鉛等の軟質性の金属などで出来た環状仮固定用部材がある。取り付け用治具を用いて仮固定用ボルトを締め、環状仮固定用部材を加圧し拡径して、下孔に均等に押圧し仮固定状態で一定の引き抜き強度を確保できる。また仮固定ボルトの締め付けトルクを管理することにより引き抜き強度を調整できる。アンカーと下穴の隙間には接着剤が充填され、接着剤の硬化後はアンカーの引き抜き強度を効果的に向上させる。接着剤の硬化前でも、環状仮固定用部材によって母材の下孔に仮固定されるので、固定用ボルトを装着させてもアンカーは共回りせずに、確実に固定することが出来る。これにより、母材と被固定物の固定作業を早く開始することが出来る。アンカーは環状仮固定用部材により母材の下孔に仮固定されると共に、接着剤により固定されるので、アンカーの引張り強度を向上させ、引き抜き強度のばらつきを低減させることができる。簡単な構成で容易かつ確実に仮固定が出来、工期の短縮が可能な施工性に優れたアンカーと仮固定方法である。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
土木・建築
土木・建築
設備などの基礎工事
  ○工場での、機械設備設置の基礎工事に、信頼性が高く、工期が短縮できる本施工法を適用する
土木・建築
土木・建築
生活・文化
生活・文化
部屋の改造工事
  ○住宅でのコンクリート壁面などに棚や家具を設置するときのアンカーとして壁面に施工する
  

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:実施有り
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件について:許諾のみ
market potential 従来は、摩擦力のみで固定するメカニカルアンカーと接着剤を硬化させて固定するケミカルアンカーが主であった。前者は信頼性に欠ける、後者は硬化に時間がかかり施工性が悪いなどの問題があった。また樹脂併用のアンカーもあるが、部品数が多く形状が複雑で施工性に欠ける。本発明品は、簡単な構造であり、アンカーの構成部品であるゴムなどの弾性体を圧力により拡径して、アンカーを母材の下孔に確実に仮固定が出来て、接着剤の硬化前に被固定物固定用ボルトを装着できる。これにより施工時間を大幅に短縮でき、しかも接着剤硬化後の引き抜き強度は従来品と同等であり性能の信頼性が高い施工法である。天候に支配されなく工期の短縮が必要な土木・建築工事や機械設備などの設置基礎工事、またコンクリート壁に棚などの取り付けのような日曜大工工事にも広く適用できるアンカーと施工法である。


タイトル
(ライセンス情報)
アンカーとその仮固定方法及びそれを用いた仮固定構造並びにアンカー取付用治具

特許権者 魚谷 寛治

ライセンス情報番号 L2006004803

お問い合わせ先

株式会社魚谷工作所
  取締役 魚谷 寛治

〒 746-0026
山口県周南市浜田1−5−27
TEL:0834-62-2342  FAX:0834-62-2188
E-mailAddress:
info@uotani.jp




出願番号 特願2005-010191

公開番号 特開2005-273447

特許番号 特許3779981

権 利 存 続 期 間 18年0ヶ月(平37.1.18満了)

権利化情報  出願日/平17.1.18 公開日/平17.10.6 登録日/平18.3.10

用語解説 
アンカー コンクリートなどに固定される金属棒。埋め込み用と施工用がある。金属系、接着系などに分類される
接着剤 有機系接着剤、無機系接着剤がある。土木・建築用には長期耐久性が大切であり、エポキシ樹脂などがある
弾性体 弾性体(elastomer)とはゴムのように、金属などに比べて大きく変形をする材料をいう

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦

原稿作成 
青山 進  有限会社青山技術士事務所 PDF