エンドミルでガラス等の硬脆性材料を一度に深く削る加工法 |
本発明は、ガラス基板上に数十〜数百μmの微細な流路を形成、その流路内で混合、反応、分離、検出等を行うマイクロ化学チップ用基板、あるいは半導体分野での単結晶シリコンウエハ等の硬脆性材の微細な溝加工を高効率で且つ低コストで製造することができるボールエンドミル加工法とスクエアエンドミル加工法である。従来ガラス基板などの硬脆性材料の微細加工は、フッ酸によるエッチングが主であるが安全、環境、加工効率などの問題がある。また従来機械的加工のエンドミル方法(回転軸が被削材と垂直で加工する方法)では一回の切り込み深さが1μm以上になると「ガラス割」という問題があった。本発明はそれら従来の問題点を解決し生産性約20倍、工具コスト約10分の1を実現した画期的な内容である。本発明の(その1)は超硬合金ボールエンドミルの回転軸を送り方向に相対的に傾け(例えばθ=45°)、被削材を水中に浸漬し、切削を水中で行うことで、切削深さを数10μmとしたことを特徴としている。本発明の(その2)は例えばcBN材からなる「切れ刃矩形とねじれ角を有するスクエアエンドミル」を回転数20,000rpm、一切れ刃あたり4.8〜6nm/edgeの送り速度で、切削を水中で行うことによって大幅に切削の深さを確保することができ、経済性が格段に向上する。 |
ユーザー業界 | 活 用 ア イ デ ア |
![]() 化学・薬品 ![]() 無機材料 ![]() 食品・バイオ | ガラス表面の微細加工 ○マイクロ化学チップ用ガラス基板の製造。化学、製薬、医療などの分野で使用する |
![]() 電気・電子 ![]() 情報・通信 ![]() 金属材料 | 半導体ウエハの加工 ○半導体ウエハの加工にフォトレジスト加工と組み合わせて使用する。デバイスの機能拡大 |
![]() 電気・電子 ![]() 情報・通信 ![]() 生活・文化 | フラットパネル ○フラットパネル用ガラス材の加工に使用する。従来の機能を越える新しいパネルの実現 |
関連特許 | なし |
特許情報 |
・実施段階:実施有り ・技術導入時の技術指導の有無:有り ・ノウハウ提供:有り ・ライセンス制約条件について:許諾のみ |
market potential | 本発明の大きな特徴は、極く普通の超硬合金製ボールエンドミルをその軸を加工面に対して単に傾けるという容易な方法によって、非常に大きな効果が得られることである。そのためこの発明のコンセプトと具体的応用は次のような広い分野で活用が期待される。@石英ガラスを含む他の硬質ガラスなどのガラス一般の微細加工において、軸の傾き角度、回転数などの最適化によりさらに広い応用が期待されるAシリコンや他の半導体ウエハの加工にレジスト加工と組合せることにより高度の新デバイスの実現が期待されるB強誘電セラミックスやフェライト磁石などのマイクロエレクトリック分野での微細加工C今後益々多様化し発展が期待されるフラットパネル用ガラスの加工D科学機材用例えばフレネルレンズや干渉縞用のガラス素材の微細加工Eセラミックスフイルターの微細加工などに応用可能である。 |
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