好みの花を好みの色に染めて年単位で長期保存する方法


切り花を生花と全く同じような外観を保ったまま年単位で長期間保存する方法。生花を蓋付きの容器内で、特定のアルコール類を主成分とする薬液に浸漬して、花の組織水および空気をその薬液で置換し、引き続き、ポリエチレングリコールを主体とする薬品に浸漬して最初の液体をポリエチレングリコールに置換する。これにより、花細胞の腐敗の進行を抑える。この際、途中段階で過酸化水素等の漂白剤溶液に浸漬して、対象とする花の脱色を行い本来の色が消えた白色の花とすることができる。その操作を行った後、好みの染料を溶解させたポリエチレングリコールを使用して花細胞内の液体を置換すると、自然界にはあり得ない色調の花をも、自由に製作することができる。その後、比較的沸点が低いアルコール類で花の表面に付着しているポリエチレングリコールを取り除き、さらに乾燥して、長期間保存に耐える花を作ることができる。特に、従来の方法ではバラのような花弁の硬い花に限定されていたが、アルコール濃度を適度に調節した溶液に浸漬することで、花弁の柔らかいデルフィニウム・胡蝶蘭・カトレヤ・カサブランカなどにも使用できる。また、従来の方法で使用されていたアセトンを含まない薬液であるため、アセトン特有の有機溶媒臭がなく、一般家庭でも比較的作業がやりやすい。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
化学・薬品
化学・薬品
生活・文化
生活・文化
プリザーブドフラワー製造キット
  ○安全性を配慮した組成の薬液と染料を、家庭向けやカルチャーセンター向けにセットにしてホビー用品として販売。対象とする花に最適な薬液の組み合わせを提供
葉用脱色・保存液セット
  ○花用と同じように、それぞれの花に対応する葉に適した配合液を提供

関連特許 あり
特許情報 ・実施段階:実施有り
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件について:許諾のみ
market potential 現在、趣味の多様化もあって、室内装飾などを目的とした切り花、フラワーアレンジメント業界は活況を呈しているが、その主体は生花であり、長期間の鑑賞用や室内装飾用には、布・紙製の造花が主流である。この中で近年プリザーブドフラワーなどの名称で生花を薬品処理して長期保存を可能とした花(バラ系が多い)がテーブルフラワーなどの形で販売されているが、完成品としての販売で、高価である。薬液販売も一部行われているが、バラ用が主体である。本発明の薬品群は、条件を選べば従来困難とされていたカトレア、デルフィニウムなどの柔らかい花用にも適しており、新しい市場を創出できる。個々の花用に適した組成液を種々の染料と組み合わせて入手できれば、各家庭で、それぞれの好みの花を好みの色にして長期保存することが可能となる。また、カルチャースクールなどへの展開も可能となる。


タイトル
(ライセンス情報)
切花の保存方法

特許権者 坂本 好央

ライセンス情報番号 L2006003781

お問い合わせ先

 
  坂本 好央

〒 436-0342
静岡県掛川市上西郷2707−2
TEL:0537-29-1321  FAX:0537-29-1255
E-mailAddress: 




出願番号 特願2003-294136

公開番号 特開2004-099605

特許番号 特許3548744

権 利 存 続 期 間 16年11ヶ月(平35.8.18満了)

権利化情報  出願日/平15.8.18 公開日/平16.4.2 登録日/平16.4.23

用語解説 
ポリエチレングリコール 水溶性液体または固体。分子量が増すに従い水溶性、蒸気圧、吸湿性などが低下する
アセトン 低沸点溶剤、可燃性液体、特有の臭いがある

参考情報 
・特許流通アドバイザーによる推薦

原稿作成 
青山 進  有限会社青山技術士事務所 PDF