圧縮冷凍システムを利用した乾燥装置


この乾燥システムは従来の熱エネルギーを直接使う方法とは異なり、冷媒を圧縮循環膨張させる冷凍機の循環サイクル(ランキンサイクル)で発生する熱を乾燥に利用するシステムであり、エネルギー効率が高く、動力源だけで運転できる。圧縮機で圧縮された高温の冷媒を乾燥処理槽へ導入し、壁面での熱交換と循環送風される熱風とで被処理材を乾燥する。この槽で冷却された冷媒は凝縮液体となり膨張弁で低温ガスとなる。このガスと、先に乾燥処理槽で使用された空気とが熱交換し、含まれた水分を凝縮させ、低湿度空気となって処理槽へ循環する。冷媒は圧縮機へ循環する。このように冷媒と乾燥用空気との2種の循環サイクルをもち、それぞれ熱エネルギーを有効に交換し合って高効率のシステムとなっている。過剰の発生熱は通常のシステムと同様に設けられた冷媒の凝縮器で外部に捨てられる。乾燥処理槽とその空気は上記に示した直接熱交換方式でも、さらに熱媒を利用した間接熱交換方式でも実施することができ、適宜、耐食材料も使用できる。乾燥速度を上げるために、適宜、送風・攪拌・熱媒ボール等を使用することができる。このシステムの制御は圧縮機の回転数や時間、処理槽温度、湿度、冷媒凝縮器の稼働時間などで制御できる。装置はパッケージとしてコンパクトにまとめることもでき、また、処理槽や圧縮機を別個に設置して分散式で操業することも適宜選択できる。
ユーザー業界 活 用 ア イ デ ア
食品・バイオ
食品・バイオ
生活・文化
生活・文化
下水汚泥処理
  ○汚泥の水分を乾燥し、二次処理のし易い形に変換する。他方式よりエネルギーの消費量の減少が期待できる

  
電気・電子
電気・電子
機械・加工
機械・加工
機械部品の洗浄乾燥
  ○有機溶剤にも適用できる。製造部品の有機溶剤による洗浄乾燥を密閉系で、環境汚染なしで実施できる

  

関連特許 なし
特許情報 ・実施段階:試作段階
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件について:許諾のみ
market potential 乾燥処理槽の温度は圧縮熱媒の温度で規定され、異常高温にはならず被乾燥物質を安全に処理できる。熱に不安定な有機物質や食品などの乾燥に適している。乾燥処理槽の形態や処理槽の構造は被乾燥材によって適宜設計製作することができる。また、乾燥空気は循環密閉系で操業できるので、臭気を発生する被処理物質も安定に乾燥することが可能である。このシステムはエネルギーの利用効率が高く、理論的には、入力電気エネルギーの7倍の水分蒸発量を達成することを期待できる。


タイトル
(ライセンス情報)
乾燥システム

特許権者 株式会社グリーンセイジュ

ライセンス情報番号 L2005009662

お問い合わせ先

株式会社グリーンセイジュ
取締役 小鍋 彰久

〒 424-0911
静岡県静岡市清水区宮加三727−1
TEL:0543-34-1247  FAX:0543-35-8489
E-mailAddress:
akonabe@seiju.co.jp




出願番号 特願2004-072180

公開番号 特開2004-301496

特許番号 特許3696224

権 利 存 続 期 間 18年2ヶ月(平36.3.15満了)

権利化情報  出願日/平16.3.15 公開日/平16.10.28 登録日/平17.7.8

用語解説 
COP 冷凍機の成績係数、入力した電力と発生する冷熱量の比。通常の冷凍機で3程度になる
凝縮熱、気化熱 ある気体が凝縮して液化するときに放出する熱量を凝縮熱と言い、逆に気体になるときは気化熱を吸収する
冷媒 冷凍システム中で気体になったり液体になったりして熱を運ぶ物質を冷媒という。フロンやアンモニアなど

参考情報 
●特許流通アドバイザーによる推薦

原稿作成 
●原稿作成:青山 進  有限会社青山技術士事務所

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