押圧力を電子制御するアクチュエータを用い、導管チューブを通過する点滴液の量を正確に調整する |
従来は、ゴムまたはプラスチック等でできた点滴の導管チューブを押圧する、小さな丸棒状のローラー位置を手操作で調節し、腕時計などを用いて滴下速度を一定時間目視カウントして、点滴液滴下量の調整を行っていた。このような方法では点滴の量を正確に設定するのは難しく、設定量があとで変わってしまっても分からない、などの問題点があった。本発明による点滴量調整装置は、点滴の導管チューブを押圧するための、電子的なコントロールが可能なリニア・ステッピング・アクチュエータ(細かい単位で位置決めができる駆動機構)、キーパッドなどの押圧力を設定するための数値を入力する手段、設定した押圧力の値をディスプレイに表示する手段、点滴液が滴下する雫の数を、点滴筒の両側面に設けた発光素子(LED)と受光素子(フォト・ダイオード)、または超音波発振素子と受信素子、または左右一組でコンデンサを形成する電極により検出した電気信号からカウントしてディスプレイに表示する手段、および点滴液の滴下が所定の時間内に無かった場合は警報を発出する手段を備えることを特徴としている。これらの手段により、点滴の液量・流速を従来より格段に簡単・正確かつ安全に調整および監視することができる。
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ユーザー業界 | 概 要 |
![]() 化学・薬品 ![]() 食品・バイオ |
化学反応システム
○少量の薬品または液体原料を正確 に計量して、混合制御することが でき、連続運転システムも可能で ある |
![]() 生活・文化 |
料理用器具
○液体の調味料や香料を、正確・迅 速に加えることが可能な、料理用 器具を作ることができる |
![]() 機械・加工 |
機械給油装置
○機械の擦り合わせ部分などへ一定 少量の油を供給しつづける給油装 置を作る |
関連特許 |
なし |
事業実績条件 |
・実施段階:実施有り
・技術導入時の技術指導の有無:応相談 ・ノウハウ提供:応相談 ・ライセンス制約条件:許諾のみ |
参考情報 | 医師または看護士などの勘や熟練度に頼っていた感のある、病院等における点滴の液量・流速が、本発明の技術で正確にコントロールおよび監視できるようになり、誰もが望んでいる医療の安全と信頼を確保できるものと考えられる。さらに病院内のネットワークに接続できる機能を追加すれば、遠隔制御・監視が可能で記録も取れるシステムに発展させることも可能である。また本技術による滴下液量制御の応用として、化学薬品や原料の調合、料理における材料または調味料の混合などが正確にできるようになる。さらに調合・混合の結果を別方法で自動的に確認して滴下液量の制御へフィードバックすれば、液体混合の自動運転システムも実現できると思われる。パイプ内を流れる液体の速度・流量を測る装置は従来も各種あるが、雫の滴下数を計数・監視するものはほとんどないと思われる。 |
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