測定対象から得られる反射光の位相変化位置をスポットノイズに強い微分フィルタで検出 |
人体の3次元形状を計測する方法として白色光源を利用した位相シフト法(縞走査法)が用いられている。これは、正弦波状の明暗分布を有するパターンを位相シフトさせながら複数回にわたって対象物に投影し、位相シフトに同期させてパターンの投影方向と異なる方向から対象物を撮像して複数のパターン画像を得るものであり、パターン画像の位相情報と三角測量の原理で対象の3次元形状を測定する。人体頭部表面の毛髪やほくろ等の黒色領域では明度が極めて低くなるために正しい位相境界位置が得られないことがあり、大きな計測誤差が生じていた。そこで、本発明ではスポットノイズに強い微分フィルタ(縁点検出フィルタ)を上記位相画像に演算することにより、位相境界位置が不明瞭であっても正しい位相情報を得る方式を考案した。連続する6点の画素値を用いて微分値を6画素で平均化するため、スポットノイズが存在しても計算結果が乱れない。具体的には、ある注目画素の位置において、1次元の縁点検出フィルタとパターン画像との畳み込み演算を行うことにより、鋸歯の信号波形を得る。この波形のピーク値を検出することにより、ノイズや毛髪等の局所的な明度の乱れに影響されることなく、正しい位相境界位置を決定することができ、信頼性の高い位相情報が得られる。
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ユーザー業界 | 概 要 |
![]() 電気・電子 ![]() 情報・通信 ![]() 生活・文化 |
手の照合装置
○従来と比べて著しく高精度に指紋 を含めて手の表面全体の凹凸を測 定し、個人認証に利用 |
関連特許 |
あり |
事業実績条件 |
・実施段階:実施有り
・技術導入時の技術指導の有無:応相談 ・ノウハウ提供:応相談 ・ライセンス制約条件:許諾のみ |
参考情報 | 人体の表面形状を非接触で測定することは、洋服や帽子などの服飾産業で潜在的な需要があると思われ、今後、当該計測システムの価格が低減すれば、普及が加速すると思われる。一方、デパートにおける高価な化粧品の販売促進のため、女性の顔の小じわ計測システムによる美容効果判定が実施されている。現行のシステムでは、小じわ計測における測定誤差が大きく、信頼性に欠けるという問題があった。本発明はこのような問題を解決するための新しい画像処理方式を提案している。デパートの高級化粧品売り場で高額の化粧品の効果を宣伝するために、高精度な小じわ測定システムを設置することは重要な販売戦略であり、価格が高くても売れると考えている。また、本システムの超小型化・超低価格化に成功すれば、家庭への普及も将来的には考えられる。 |
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