高精度非接触形状計測装置 |
従来、非接触三次元形状計測法としては、物体に格子を投影し、異なる角度からその格子を投影して得られた画像を解析する格子投影法がよく用いられている。精度のよい計測を行なうためには、格子画像から格子位相値を精度よく求めることと格子位相値から三次元座標を計算するときに用いるパラメータを精度よく求めることが重要である。格子画像を解析するには、位相シフト法、フーリエ変換格子法、ガボール変換格子法、フーリエ変換位相シフト法などが開発されている。
ところで、パラメータは、カメラとプロジェクタのレンズの中心や向きなどの光学系のパラメータが用いられてきたが、これはレンズ収差がないと仮定して求められているため、実際にはその影響が誤差として現れる。つまり、計測精度が高くなればなるほど、レンズ収差の影響が大きくなり無視できなくなるのだ。したがって、精度を高めたときの問題点は、テレビカメラとプロジェクタのレンズの収差の影響が測定に入るため、計測結果に歪みが生じることである。そこで本発明では、光学系パラメータを求めずに、基準平板に描かれた格子画像を直接座標計算に用いることによって、レンズ収差が全く影響しない高精度形状計測を行なうことができる。
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ユーザー業界 | 概 要 |
![]() 生活・文化 ![]() 情報・通信 |
●身体測定システム 生物の形状を測定するシステムとして、非接触で計測することができ、個体の識別や成長の過程などを記録することが考えられる |
![]() 土木・建築 ![]() 繊維・紙 ![]() 生活・文化 |
●壊れやすいものの形状測定システム もろく、壊れやすい土器や出土品などの形状測定に利用する |
![]() 情報・通信 ![]() 機械・加工 |
●個体識別システム 接触することなく、形状を測定することで個体の識別をする装置として、生物や美術品などのID管理をする |
![]() 生活・文化 ![]() 食品・バイオ ![]() 繊維・紙 |
●やわらかいものの形状測定 饅頭、豆腐、身体などのやわらかいもの、身体内部のポリープなどの形状測定に利用する |
関連特許 |
あり |
事業実績条件 |
・実施段階:なし ・技術導入時の技術指導の有無:応相談 ・ノウハウ提供:応相談 ・ライセンス制約条件について:許諾 |
参考情報 | 本発明は、レンズ収差の影響する排除するほどの精度に向上させているため、従来は精度に不満の合った用途への展開が優先的に考えられる。例えば、遺跡からの出土品や、彫刻や造形品などの美術品では、レプリカの作成が重要になっている。文化、芸術の中身が、集客や訴求に寄与することがあらためて認識されているからだ。ところが、本物がそのまま公開されるわけにもいかず、またあまり似ていなければ価値はほとんどない。したがって、経済効果に直接貢献させるためには、本発明の高精度な形状測定装置が待望されていたのである。 また、やわらかいもの、例えば人体や食品、スポンジのようなクッション素材の形状測定も容易にできるはずだ。また、顕微鏡や内視鏡での利用を考えると、古墳などの調査で、非接触で出土品の形状を測ったり、体内の病巣などの形状の測定に利用できる。カメラとプロジェクターにより形状計測を正確にできるので、手軽で応用範囲は広いと考えられる。 |
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