高い水酸基価の油剤を配合した口唇保護効果に優れる口唇用化粧料


本発明は、高い水酸基価を有する油剤を配合して成る、口唇の保護効果に優れた口唇用化粧料に関するもので、従来品のあらゆる欠点を解消することに成功したものである。より詳しくは、水酸基価の高い油剤として、ジグリセリンと分岐鎖を有する炭素数16〜18のモノカルボン酸とのエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸との縮合生成物であって、水酸基価が80〜160の油剤を配合した口唇用化粧料である。本発明においては、従来の油性基剤の有する欠点を改善し、口唇を乾燥から保護して口唇炎を改善・予防し、しかも味、臭い、酸化安定性等の品質面でも問題がなく、また皮膚刺激性、皮膚感作性等のない油性基剤を用いた口唇用化粧料を提供することができる。上記課題を解決するために、ヒマシ油に替わる油性原料として、水酸基価が高く、低温(−5℃)でも液体であり、かつ安全性の高い油性原料を開発して口唇用化粧料に配合し、本発明を完成した。すなわち、本発明においては、室温〜低温(−5℃)で液体であり、水酸基価が高く、さらに高分子量化して安全性も高い油剤として、ジグリセリンと分岐鎖を有する炭素数16〜18のモノカルボン酸のエステルと、炭素数6〜10のジカルボン酸との縮合生成物を合成し、さらにその水酸基価を一定範囲に調整し、油性基剤に多量に配合して、口唇の保護効果に優れた口唇用化粧料を得たものである。
ユーザー業界 概  要

化学・薬品
化学・薬品
生活・文化
生活・文化
ボディーペインティング用クレヨン
  ○サイケデリック化粧
  ○全身化粧
  ○スポーツ観戦
  ○競技中反射防止
  ○動物
  ○食用動物
  ○実験用動物

化学・薬品
化学・薬品
食品・バイオ
食品・バイオ
生活・文化
生活・文化
経皮薬剤投与
  ○外用剤用途拡大
  ○DDS
  ○風邪薬
  ○喘息薬
  ○モルヒネ
  ○インスリン
  ○口腔薬
  ○座薬
  ○粘膜塗布薬

外用剤基剤
パップ剤
  ○プラスター剤
  ○軟膏
  ○ワックス状塗布剤
  ○動物薬

関連特許 なし
事業実績条件 ・実施段階:実施有り
・技術導入時の技術指導の有無:応相談
・ノウハウ提供:応相談
・ライセンス制約条件:許諾のみ
参考情報 本発明の口唇用化粧料を用いると、吸湿性及び保湿性の高いジグリセリンの分岐鎖モノカルボン酸エステルのジカルボン酸縮合物を多量に配合するため、口唇皮膚から水分が失われるのを防ぎ、口唇上で適度な水分を保持するため、口唇の乾燥に起因する口唇炎の発生を防ぎ、また、口唇の乾燥状態を著しく改善する。そして、ジグリセリンとエステル化反応させる分岐鎖モノカルボン酸は炭素数16〜18の脂肪酸であり、ジカルボン酸もアジピン酸といった炭素数6〜10のものであるため、エステル化生成物は低粘度の液状となり、油性基剤に多量配合しても粘度の著しい上昇がなく、口唇用化粧料として製品化しやすく、色、味、臭いや酸化安定性の面でも問題がない。さらに、加水分解抵抗性を有するため、低分子量化して経皮吸収される恐れもなく、皮膚刺激性や皮膚感作性等、安全性面でも良好である。



タイトル
(ライセンス情報)
口唇用化粧料

特許権者   株式会社ノエビア

ライセンス情報番号 L2003007410

お問い合わせ先

株式会社ノエビア
特許室 
マネージャー 大原 登
 
〒527-8588
滋賀県東近江市岡田町112−1
TEL:0748-23-1498 FAX:0748-23-1479
E-mail:n85003@noevir.co.jp



出願番号 特願平06-037916

公開番号 特開平07-223925

特許番号 特許2966718

権 利 存 続 期 間 8年4ヶ月(平26.2.10満了)

権利化情報 
出願日/平6.2.10  公開日/平7.8.22  登録日/平11.8.13 

用語解説  
水酸基価 ・ヒドロキシル価。油脂類1gに含まれるOHをアセチル化するに要する酢酸を中和するに要するKOHのmg数
ジグリセリン ・グリセリンの脱水縮合体で、ほぼ無色透明の液体で、匂いもほとんどなく、保湿剤として使用される
皮膚感作性 ・医療用具・材料・外用剤等の生体接触時におけるアレルギー性接触皮膚炎を惹き起こす程度を評価する試験

参考情報  
特許流通アドバイザーによる推薦
 

原稿作成  
梶谷 浩一  株式会社テクノソフト PDF