木材にフェノール樹脂を含浸、硬化させた後炭化することによって得られるウッドセラミックスの製法 |
従来の木炭製造を目的とする製炭法による炭化は、割れや狂いを生じやすく、建築用材等には不適で、家庭の暖房や調理の熱源や、吸着材、還元用炭素原料、二硫化炭素の原料等に使用されているにすぎない。しかるに本発明においては、木材または木質材料(合成、パーティクルボード、集成材など)の切削片もしくは破砕片にフェノール樹脂を含浸し、硬化させたのち、乾留法のような密閉系下において高温で炭化することにより、硬質で、割れや狂いが少なく、原料木材の多孔質構造を残し、かつ、収炭率の高い硬質炭化木材(ウッドセラミックス)を製造する。木材または木質材料にフェノール樹脂を含浸させる際、真空ポンプを用いて減圧下で行う。つまり、木材を熱分解していくと、200℃付近から徐々にセルロース、ヘミセルロース、リグニン等の分解、縮重合が始まり、最終的に縮合多環芳香族構造をとり、そのままの構造を保ちながら炭素化する。従って、木炭を硬質に製造する要因の1つとして、強固な縮合多環芳香族構造の生成を増加させてやればよい。そこで、縮合多環芳香族構造を有しているフェノール樹脂を木材に含浸、硬化させたのち炭化することで縮合多環芳香族構造の生成の増加をはかる。さらに、密閉系において高温で焼結することにより木炭の組織を局部的に結晶化させ、強度及び電導度を向上を図る。
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ユーザー業界 | 概 要 |
![]() 無機材料 ![]() 化学・薬品 ![]() 生活・文化 |
●多孔質構造体 各種フィルター等の工業材料用吸着材/家庭用、家事用の吸着剤、吸着物品/覚醒剤、農薬等が吸着される浄化器用基材 |
![]() 無機材料 ![]() 機械・加工 |
●硬質炭化材 研磨材 |
![]() 無機材料 ![]() 電気・電子 ![]() その他 |
●通電性、耐食性材料 電子機器内の電磁シールド材/航空宇宙用材料/原子力用材 |
![]() 無機材料 ![]() 生活・文化 ![]() 化学・薬品 |
●破砕片活用 土壌改良材 |
![]() 土木・建築 ![]() 無機材料 ![]() 生活・文化 |
●営業用あるいは家庭用建築資材 シックハウス防止用/煙草のけむり、諸臭気等吸収用 |
関連特許 |
あり |
事業実績条件 |
・実施段階:有 ・技術導入時の技術指導の有無:応相談 ・ノウハウ提供:応相談 ・ライセンス制約条件について:許諾 |
参考情報 | 本発明のウッドセラミックスにおいては、木材の切削片もしくは破砕片にフェノール樹脂を含浸し、硬化させたのち炭化させるので、硬質で、割れや狂いが少なく、原料木材の多孔質構造を残し、かつ、収炭率の高い硬質炭化木材、ウッドセラミックスが得られる。そのため、成形加工は木材の段階で半加工しておくことが可能であり、非常に硬質な炭素材の加工コストの低減をはかることが可能である。また、本発明によるウッドセラミックスは、通電性、耐食性に優れているため、電子機器内の電磁シールド材、航空宇宙用材料、原子力用材等にも利用される。更には、多孔質構造を有し吸着性能に優れているため、農薬等が吸着される浄化器用基材としても使用できる。 |
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