機械で材料を加工する時、材料をシリコンオイル等で固定し、安価に、迅速に、かつ加工精度を向上させる。 |
工場で材料を切断、研磨等の機械加工するときには、材料を加工機械のテーブルにしっかりと固定しなければ精度のよい加工はできない。一般的には、マグネットや真空で吸着したり、、バイスではさんだりして固定している。しかし、材料が薄かったり、こわれやすかったり、複雑な形状の場合には材料をテーブルに冷凍固定する方法がとられている。従来、銅の冷凍プレートに水を霧状に塗布してその上に材料を載せて氷結させていたが、装置が高価で複雑であった。また、加工中の熱や工具の潤滑液などの液体で凍結がとけて材料を固定できなくなり、加工中に材料が飛ばされる危険があった。さらに、加工中に材料に氷がたまり工具が壊れるトラブルがあった。冷凍固定以外の方法として、ワックス類を使用した方法もあるが材料の着脱に時間がかかり、作業効率が非常に悪かった。本発明では、水のかわりにシリコンオイル等の高分子系凝固剤を材料とテーブルの隙間に挟み、そこにその凝固剤の凝固温度より低い温度のガスや液体を供給することで凍結固定する。これにより、装置が安価で、しっかりと固定でき、材料の着脱時間が短く、しかも材料の種類、大きさを問わず高精度な加工が可能となった。
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ユーザー業界 | 概 要 |
![]() 機械・加工 ![]() 電気・電子 |
●レーザビームプリンタの部品加工装置 等ピッチで正確なドット表現を実現するにはレーザから発振された光が感光ドラム上を走査するまでに通過するポリゴンミラー(回転多面鏡)、各種レンズの超精密加工、取付精度が要求される。本発明はそれらの部品の加工精度、生産性の向上を実現できる。 |
![]() 機械・加工 ![]() 電気・電子 |
●光通信の部品加工装置 大容量データ通信で光ファイバの需要が見込まれるが、光ファイバは用途により先球、楔型、斜面研磨等各種の先端形状がある。本発明はこれらの高精度加工に応用できる。 |
![]() 機械・加工 ![]() 電気・電子 |
●液晶ディスプレイ用フレネルレンズの微細加工装置 液晶ディスプレイの拡大用や集光レンズにバックライト用導光板に微細加工を施したフレネルレンズが使用されている。今後は大型の液晶ディスプレィの需要が見込まれる。本発明は200インチクラスの大型フレネルレンズの加工にも応用できる。 |
![]() 機械・加工 |
●マイクロマニピュレータ用部品の加工装置 近年、顕微鏡視野での微細作業では、例えば、バイオ分野では細胞への遺伝子注入、核移植等、工業分野では半導体・液晶・高分子材料の異物の取出し、溶剤の滴下などがある。これらの作業にはマイクロマニピュレータという超高精度ロボットハンドが必要でり、それを構成する部品も高精度の加工が要求されている。 |
![]() 機械・加工 |
●宝石・貴金属加工のワーク固定装置 従来の手加工の部分をコンピュータを連動させた加工システムにして、複雑な形状、精密な面出しを自動加工することにより、お客様が驚くような仕上がりで、かつ安価な商品を提供する。 |
![]() 生活・文化 |
●靴型製作のワーク固定装置 近年、オーダーメイドの靴で顧客の足の形を3次元計測し靴型を作る店がある。靴型は木型や高密度ポリエチレンで作られるが、靴型切削装置に本発明の固定方法を利用すれば、材質、形状にかからわらずしっかり固定できる。 |
関連特許 |
国内あり 国外あり |
事業実績条件 |
・実施段階:実施有り ・技術導入時の技術指導の有無:有り ・ノウハウ提供:有り ・ライセンス制約条件について:許諾のみ |
参考情報 | 近年の、光学、電子関連機器は小型高性能化が進み、それらに使用される精密機械部品も高精度が要求されている。一方、性能や機能での差別化には限度があり、それらの商品のデザインや表面処理・加工は付加価値を高めるための要素としてより重要性を高めてきている。これら付加価値ある製品を短期に開発し、タイムリーに市場に投入するためには金型や製品の加工精度の向上、加工日数の短縮が求められる。また、市場ニーズから多品種少量生産に対応するには材質、形状、寸法を問わす、幅広い加工方法が求められる。精密機器、電子機器の本体や部品の加工、半導体装置の製造工程に本発明のワーク固定装置を含む加工装置を導入すれば、大幅な生産性、品質の向上、コストの削減が図れることから利用性は高い。 |
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