適用製品
オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後予測・診断するためのバイオマーカー又はキット
目的
オキサリプラチンは、広く使用される代表的な抗がん剤であるが、抗悪性腫瘍治療を受ける患者においては、殆ど全例において、末梢神経障害が起こることが知られている。更に、対応策としては、患者に異常が認められた場合は減量、休薬することが推奨されているのみである。
本発明は、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後を予測する又は診断するためのバイオマーカー、予後を予測する方法、キットを提供する。
これにより、オキサリプラチン投薬の継続判断や薬物切替などの治療法選択に活用することが可能となる。
効果
本発明により、以下を可能にした。
・末梢神経障害の予後(神経障害の慢性化等)予測
・感覚神経自体の状態の評価
・疾患の進行とリンクした経時的な解析を容易化
・治療後の長期的なQOL低下防止
本発明の想定される用途は、以下の4点である。
・治療法選択(オキサリプラチンに対する代替薬選択の根拠)
・予後予測(先制医療の実施)
・治験における患者の層別化
・その他の末梢神経障害性疼痛への応用
技術概要
大腸がんは、日本では男女ともに非常に罹患数が多いがんであり、治療薬として、オキサリプラチンが使用される。オキサリプラチンはその他のがんに対しても効果があるとされている。
オキサリプラチン誘発性末梢神経障害は、約3割もの患者で慢性化するといわれている。末梢神経障害の一つには疼痛があり、既存の鎮痛薬の効果は不十分かつ様々な有害作用があるため、患者のQOLを著しく損なう。その他に、感覚異常や手足のしびれ等が末梢神経障害の例として挙げられる。また、オキサリプラチン誘発性末梢神経障害の予後予測として確立したものは存在していない。
本発明は、末梢感覚神経から放出され、血中で検出される長鎖非コードRNAを末梢神経障害慢性化の予測バイオマーカーとして活用することを可能にした。がん治療におけるオキサリプラチンの投与量や期間、他薬物への切替などを末梢神経障害の点から考慮することが可能となり、治療後の患者の長期的なQOL低下を抑制する上で極めて有用である。
改善効果1
これまで不可能であった、神経障害の慢性化を予測することが可能になった。
改善効果2
感覚神経自体の状態を直接、評価することが可能になった。
改善効果3
疾患の進行とリンクした経時的な解析が容易である。
特許権実施許諾:
可
実施権条件:
協議の上、決定したく存じます。