遊離端義歯とその取付けアタッチメント(義歯装着者に優れた装着感と食事中の快適な咬み心地を与える義歯とその取付けアタッチメントを提供する義歯とその取付けアタッチメント)

開放特許情報番号
L2024000535
開放特許情報登録日
2024/3/19
最新更新日
2024/3/19

基本情報

出願番号 特願2021-005482
出願日 2021/1/18
出願人 河北 正
公開番号 特開2022-110218
公開日 2022/7/29
登録番号 特許第6906115号
特許権者 河北 正
発明の名称 遊離端義歯とその取付けアタッチメント
技術分野 生活・文化、機械・加工、その他
機能 機械・部品の製造、安全・福祉対策、その他
適用製品 アタッチメントには歯冠に被せる金属冠の側面の所定位置に取り付けられた略球状突出部と、遊離端義歯の義歯床に備わり、義歯には略円筒櫛歯形球状突出係合捕捉部を有する略球状突出部捕捉係合手段備えた遊離端義歯とその取付けアタッチメント。
目的 支台歯への着脱が行い易く、かつ食事中に義歯に常に加わる咬合力がこれを結合させる支台歯との結合部分に悪影響を及ぼすことなく、義歯装着者に優れた装着感と快適な咬み心地を与えることが可能な遊離端義歯とその取付けアタッチメントを提供する。
効果 遊離端義歯は、義歯本体と、義歯本体に備わった略球状突出部捕捉係合手段を有し、略球状突出部捕捉係合手段の一部をなす略円筒櫛歯形球状突出係合捕捉部は、義歯本体の支台歯と近接する側の一方の端部側に取り付けられ、その一部に備わった略円筒櫛歯形球状突出係合捕捉部の弾性変形の程度によって金属冠の略球状突出部の周囲の少なくとも一部を捕捉した状態で係合するか又は係合を解除することで、遊離端義歯の支台歯に対する着脱を可能とする。
技術概要
略球状突出部捕捉係合手段の一部をなす略円筒櫛歯形球状突出係合捕捉部は、遊離端義歯を支台歯に取り付けた状態で見て、略球状突出部の全周の少なくとも一部に弾性係合するように支台歯の軸線方向と略直交する方向に延在する複数本の弾性爪部材を有し、略円筒櫛歯形球状突出係合捕捉部は、弾性爪部材の延在方向と略直交する方向から見て、各弾性爪部材の隣接する先端部同士を繋ぐ仮想連続線が、その長軸を支台歯の軸線の延在方向に対して略平行とする略楕円形状をなすように延在配置され、義歯装着中において咬合していない場合に加えて、咬合している場合においても、咬合の程度に応じて複数の弾性爪部材のうち少なくとも一部の弾性爪部材が支台歯の略球状突出部を捕捉係合し続けることで、遊離端義歯の支台歯への装着状態を維持するように、各弾性爪部材の基端部が遊離端義歯の支台歯と対向する側から延在形成しており、複数本の弾性爪部材は、これらが延在する方向と略直交する方向から見て、各弾性爪部材の隣接する先端部同士を繋ぐ仮想連続線が略球状突出部の最大径近傍の形状に合致するように、各弾性爪部材の基端部が遊離端義歯の支台歯と対向する側から延在形成している。
イメージ図
実施実績 【無】   
許諾実績 【無】   
特許権譲渡 【否】
特許権実施許諾 【可】
対価条件(一時金) 【要】 
対価条件(ランニング) 【要】 
希望譲渡先(国内) 【可】 

アピール情報

アピール内容 (本特許に関する義歯とその取付けアタッチメントの従来には見られない優位点)
咬合力は、約3MPa〜約9MPa(1平方cm当たり平均30kg〜90kg(1平方m当たり300トン〜900トン))と極めて大きい。そのため健全な歯根膜では負担可能であっても、歯周病などによって歯根膜が健全でないと負担過剰となって咬合時に痛みが生じる。更に歯根膜が損傷されて抜歯となる場合も多い。咬合時に痛みを感じながらでは日常生活で正常な食事を行えず、クオリティー・オブ・ライフの点で深刻な問題になる。また近年の高齢化社会の到来に合わせて義歯の装着やインプラントを埋め込む機会や必要性が急速に増加している。 しかしながら義歯を装着する場合、残存した歯にクラスプという金具を嵌め込んで固定しなければならない。これによると会話中に口を大きく開けて思わず笑った際に支台歯に鈎合しているクラスプの金属部分が歯の隙間から見えてしまい恥ずかしい思いをして会話を楽しめなくなる。またクラスプを備えた義歯を長期間使っていると、クラスプ自体が塑性変形して義歯が外れ易くなり、その都度歯科医院に頼んで再調整の必要が生じ手間と費用を要する。 またクラスプの一部に極端な力がかかったり長期間の使用による疲労破壊が起こったりしてクラスプ自体が切断され、切断部が歯肉に切り込んで傷つけ思わぬけがとなる。更にはクラスプの一部が破断して破片となってそのまま気付かずに飲み込んでしまい、異物の誤飲を招く虞もある。 一方クラスプを利用した義歯を嵌め込む代わりに歯の欠損部分にインプラントを埋め込むことも広く行われている。しかしながらインプラントを埋め込むのに一本当たりの費用が高額で何本も埋め込むとコストが嵩んでしまう。また、特に高齢者であって顎の骨が脆くなっていたり骨自体が痩せてしまっていると、無理してインプラントを埋め込むとその一部が歯の根元の神経を傷つけてしまい、継続的な痛みや麻痺等の深刻な問題を生じてしまう。しかしながら本特許による義歯とその取付けアタッチメントを用いることでこれらの問題を全て解決でき、十分な咬合力で食べ物をしっかりと咬合しながら咀嚼でき、人生100年時代の高齢者にとって様々な食べ物を十分に咬み砕いて嚥下し、食事の時間を楽しい一時としてクオリティー・オブ・ライフを向上可能とする。

登録者情報

登録者名称 宮川内外特許事務所

その他の情報

その他の提供特許
登録番号1 特許第6598267号
登録番号2 特許第6990493号
登録番号3 特許第6777801号
登録番号4 特許第6800399号
登録番号5 特許第6800398号
その他 6件以上 【有】
関連特許
国内 【有】
国外 【無】   
追加情報 顎骨の形状は個人々人異なったものであり、顎骨の粘膜が付着する部分の面の形状も個人々人異なっているため、粘膜が付着する顎骨の上面が幅方向全体的に平らになっているとは限らず、顎骨の幅方向例えば中心から一方の側の高さが低く他方の側の高さが高くなっているようなアンバランスな部分が顎骨の延在方向の一部に形成される場合がある。一部不均一な隆起部が顎骨の粘膜が付着する面にあると咬合時に咬合力が最大限作用して義歯床が粘膜に沈化した際に隆起部の粘膜が過度に圧縮されて粘膜自体を傷付け、この粘膜部分に褥瘡性潰瘍が生じて歯科医院への通院・治療を要する。一方本特許によるとこのような一部不均一な隆起部が顎骨の粘膜が付着する面にあっても、咬合時に咬合力が最大限作用して義歯床が粘膜に沈下した際に、隆起部分と顎骨の幅方向反対側に位置する弾性爪部材がより大きく撓むことで隆起部に被さる粘膜が過度に圧縮されないように略球状突出部がこの中心軸線に対して大きく撓んだ弾性爪部材側に偏倚して義歯床の粘膜を押し付ける面を顎骨の幅方向に僅かに傾斜させる。顎骨の幅方向一部隆起部に被さる粘膜の過度な圧縮を回避し粘膜を傷つけることなく褥瘡性潰瘍の発生を抑制する。
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