義歯とその取付けアタッチメント(少数残存歯のうちの歯欠損部分を挟む2本の歯を両端支台歯として中間欠損歯用義歯を取り付ける義歯とその取付けアタッチメント)

開放特許情報番号
L2024000528
開放特許情報登録日
2024/3/19
最新更新日
2024/3/19

基本情報

出願番号 特願2019-034870
出願日 2019/2/27
出願人 河北 正
公開番号 特開2020-137715
公開日 2020/9/3
登録番号 特許第6598275号
特許権者 河北 正
発明の名称 義歯とその取付けアタッチメント
技術分野 生活・文化、機械・加工、その他
機能 機械・部品の製造、安全・福祉対策、その他
適用製品 支台歯に被せる金属冠と、これに備わり支台歯の基端から先端に延在する磁性材の凸条突出部と、義歯本体と、義歯床と、中間欠損歯用義歯の両端に位置し金属冠の凸条突出部が摺動可能に嵌合する凸条摺動係合部と、凸条摺動係合部に隣接した磁石とを備える。
目的 義歯装着者に優れた装着感と食事中の快適な咬み心地を与える義歯とその取付けアタッチメントを提供する。咬合力を義歯床が歯肉に押し付けられることで吸収し、支台歯の歯根膜に好ましくない力が作用するのを防止し支台歯自体に無理がかからず遊離端義歯を支台歯に長期に亘って取り付け可能にする。更には咬合の際に義歯の義歯床に埋め込まれた磁石の磁力が支台歯側の磁性体に作用することで支台歯と義歯床の間に無駄な隙間が生じないようにして、この隙間に食べ物などの一部が入り込んで楔作用による義歯床の結合部分の破壊を防止する。
効果 咬合した状態において、中間欠損歯用義歯が2本の支台歯の間で磁気引っ張り力によって保持されながら2本の支台歯に対して所定の量だけ平行移動できるように、金属冠の凸条突出部が中間欠損歯用義歯の凸条摺動係合部内で摺動可能となっており、凸条突出部が凸条摺動係合部のストッパー部に押し付けられることで、各凸条突出部を介して咬合力を2本の支台歯の歯根膜に伝えながら中間欠損歯用義歯と2本の支台歯で咬合可能とする。
技術概要
凸条摺動係合部の義歯本体側端部には、凸条突出部が当接するストッパー部が設けられ、凸条突出部が凸条摺動係合部に係合することで、中間欠損歯用義歯が2本の支台歯に結合すると共に、中間欠損歯用義歯の義歯床が歯肉に接触することで、中間欠損歯用義歯を2本の支台歯に取り付けるようになっており、中間欠損歯用義歯を支台歯に取り付けた際に、中間欠損歯用義歯に備わる各磁石が、これらそれぞれの近くに備わる金属冠の凸条突出部に磁気引っ張り力を及ぼすことで中間欠損歯用義歯が2本の支台歯から外れないようにし、凸条摺動係合部には、凸条突出部が摺動係合する凸条摺動溝部が凸条摺動係合部の延在方向に合わせて形成されると共に、凸条摺動溝部のストッパー部としての役目を果たす義歯先端側溝端部が、凸条突出部長手方向両端部のうち金属冠との取付け関係で見て上部側となる端部に突き当たることで、中間欠損歯用義歯がこの両端を挟む2本の支台歯に取り付けられる。
イメージ図
実施実績 【無】   
許諾実績 【無】   
特許権譲渡 【否】
特許権実施許諾 【可】
対価条件(一時金) 【要】 
対価条件(ランニング) 【要】 
希望譲渡先(国内) 【可】 

アピール情報

アピール内容 (本特許に関する義歯とその取付けアタッチメントの従来には見られない優位点)
咬合力は、約3MPa〜約9MPa(1平方cm当たり平均30kg〜90kg(1平方m当たり300トン〜900トン))と極めて大きい。そのため健全な歯根膜では負担可能であっても、歯周病などによって歯根膜が健全でないと負担過剰となって咬合時に痛みが生じる。更に歯根膜が損傷されて抜歯となる場合も多い。咬合時に痛みを感じながらでは日常生活で正常な食事を行うことはできず、クオリティー・オブ・ライフの点で深刻な問題になる。また近年の高齢化社会の到来に合わせて義歯の装着やインプラントを埋め込む機会や必要性が急速に増加している。 しかしながら義歯を装着する場合、残存した歯にクラスプという金具を嵌め込んで固定しなければならない。これによると例えば会話中に口を大きく開けて思わず笑った際に支台歯に鈎合しているクラスプの金属部分が歯の隙間から見えてしまい恥ずかしい思いをして会話を楽しめなくなる。またクラスプを備えた義歯を長期間使っていると、クラスプ自体が塑性変形して義歯が外れやすくなり、その都度歯科医院に頼んで再調整の必要が生じ手間と費用を要してしまう。 またクラスプの一部に極端な応力がかかったり長期間の使用による疲労破壊が起こったりしてクラスプ自体が切断され、切断部が歯肉に切り込んで傷つけ思わぬけがの原因となる。更にはクラスプの一部が破断して破片となってそのまま気付かずに飲み込んでしまい、異物の誤飲を招く虞もある。 一方クラスプを利用した義歯を嵌め込む代わりに歯の欠損部分にインプラントを埋め込むことも広く行われている。しかしながらインプラントを埋め込むのに一本当たりの費用が高額で何本も埋め込むとコストが嵩んでしまう。また、特に高齢者であって顎の骨が脆くなっていたり骨自体が痩せていたりすると、無理してインプラントを埋め込むとその一部が歯の根元の神経を傷つけてしまい、継続的な痛みや麻痺等の深刻な問題を生じてしまう。しかしながら本特許による義歯とその取付けアタッチメントを用いることでこれらの問題を全て解決でき、十分な咬合力で食べ物をしっかりと咬合しながら咀嚼し、人生100年時代の高齢者にとって様々な食べ物を十分に咬み砕いて嚥下する食事の時間を楽しい一時としてクオリティー・オブ・ライフを向上可能にする。

登録者情報

登録者名称 宮川内外特許事務所

その他の情報

その他の提供特許
登録番号1 特許第6609394号
登録番号2 特許第6722420号
登録番号3 特許第6800398号
登録番号4 特許第6800399号
登録番号5 特許第7153298号
その他 6件以上 【有】
関連特許
国内 【有】
国外 【無】   
追加情報 義歯が支台歯に取り付けられることにより、中間欠損歯用義歯の両端側の凸条摺動係合部の義歯床から義歯本体先端側に向けて延在形成した溝部内において、支台歯の金属冠に設けた各凸条突出部が摺動係合することと、中間欠損歯用義歯を装着して咬合した状態において、各凸条突出部がそれぞれ凸条摺動係合部の義歯本体側端部に突き当たることで、義歯を必要としなかった通常の歯並びを有していた頃の咬合時と同じ方向に咬合力を加えると共に、通常の歯並びを有していた頃において生じることのない好ましくないモーメントを発生させずに済み、支台歯の歯根膜の健全な状態を保ち、支台歯自体についても長く良好な状態を維持することができる。また中間欠損歯用義歯の中に十分な大きさの磁石を収容できるので、それなりの磁力を支台歯の磁性体に及ぼすことが可能となり、義歯を装着した際、しっかりした保持力で中間欠損歯用義歯を支台歯に取り付けておくことができる。そして義歯装着者に咬合中ずっと安心感を与えながら十分な咬合力で食べ物を噛み砕くことができ、肉や小骨を含んだ魚なども十分に咀嚼しながら食べることができ、バランスの良い食生活を送ることが可能となる。
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