義歯を残存歯に取り付ける遊離端義歯とその取付けアタッチメント(義歯装着者に優れた装着感と食事中の快適な咬み心地を与える遊離端義歯とその取付けアタッチメント)

開放特許情報番号
L2024000527
開放特許情報登録日
2024/3/19
最新更新日
2024/3/19

基本情報

出願番号 特願2018-240451
出願日 2018/12/25
出願人 河北 正
公開番号 特開2020-099552
公開日 2020/7/2
登録番号 特許第6598267号
特許権者 河北 正
発明の名称 義歯とその取付けアタッチメント
技術分野 生活・文化、機械・加工、その他
機能 機械・部品の製造、安全・福祉対策、その他
適用製品 残存歯に取り付ける金属冠と、金属冠の周囲の所定位置に備わった略球状又は略半球状の磁性体突出部を有し、支台歯に隣接して取り付けられる義歯本体を支える義歯床と、支台歯に隣接配置された溝付き係合部と、遊離端義歯内で溝付き係合部に隣接して磁石を有する。
目的 義歯装着者に優れた装着感と食事中の快適な咬み心地を与える義歯とその取付けアタッチメントを提供する。また、義歯床が歯肉に押し付けられて咬合力を吸収させることで、支台歯の歯根膜に過大な力が加わらないようにし支台歯自体に無理がかからず長期に亘ってこの遊離端義歯を支台歯に取り付け可能にする。また咬合の際に義歯の義歯床に埋め込まれた磁石の磁力が支台歯側の磁性体に作用することで支台歯と義歯床の間に無駄な隙間が生じないようにし、この隙間に食べ物の一部が入り込んで楔作用による義歯床の結合部分の破壊を防止する。
効果 突出部が溝付き係合部の溝部に係合することで遊離端義歯が支台歯に結合する。また遊離端義歯が歯肉に接触する義歯を支台歯に装着する上、磁石が磁性体からなる突出部に磁気引っ張り力を作用させて遊離端義歯が支台歯から離れないようにし、義歯を装着の際に遊離端義歯を支台歯にしっかりと装着したままの状態を維持する。また義歯を支台歯から取り外す際は義歯装着者が指で容易に取り外すことができるようにする。また従来のクラスプのような金属片が歯の間に現れることなく義歯装着時の見栄えが良くなって審美上優れる。
技術概要
取付けアタッチメントは、残存歯に取り付ける金属冠と、金属冠の周囲の所定位置に備わり少なくとも周面の一部が湾曲した磁性体からなる突出部を有し、突出部は、略球状又は略半球状をなしており、義歯は、遊離端義歯からなり、遊離端義歯は、支台歯に隣接して取り付けられる少なくとも一本の義歯本体と、義歯本体を支える義歯床と、支台歯に隣接させる端部側に配置された溝付き係合部と、遊離端義歯の内部であって溝付き係合部に隣接した位置で義歯の装着状態で見て溝付き係合部に関して支台歯と反対側になる位置に配置された磁石とを有し、溝付き係合部に形成された溝は、義歯床と義歯本体を結ぶ方向に延在し、溝付き係合部には、義歯床から義歯本体に向かう方向に溝部が形成され、突出部は、義歯の装着状態で見て金属冠の側面から溝付き係合部の溝部内に係合できる方向に突出しており、遊離端義歯を支台歯に取り付けた状態において、突出部に磁気引っ張り力を作用させながら突出部が溝部に沿って移動可能になっていると共に、突出部が溝部の延在方向の所定位置に留まった状態において遊離端義歯の延在方向が支台歯の中心軸線に対して所定の角度範囲内で変化できるようになっている。
イメージ図
実施実績 【無】   
許諾実績 【無】   
特許権譲渡 【否】
特許権実施許諾 【可】
対価条件(一時金) 【要】 
対価条件(ランニング) 【要】 
希望譲渡先(国内) 【可】 

アピール情報

アピール内容 (本特許に関する義歯とその取付けアタッチメントの従来には見られない優位点)
咬合力は、約3MPa〜約9MPa(1平方cm当たり平均30kg〜90kg(1平方m当たり300トン〜900トン))と極めて大きい。そのため健全な歯根膜では負担可能であっても、歯周病などによって歯根膜が健全でないと負担過剰となって咬合時に痛みが生じる。更に歯根膜が損傷されて抜歯となる場合も多い。咬合時に痛みを感じながらでは日常生活で正常な食事を行うことはできず、クオリティー・オブ・ライフの点で深刻な問題になる。また近年の高齢化社会の到来に合わせて義歯の装着やインプラントを埋め込む機会や必要性が急速に増加している。 しかしながら義歯を装着する場合、残存した歯にクラスプという金具を嵌め込んで固定しなければならない。これによると例えば会話中に口を大きく開けて思わず笑った際に支台歯に鈎合しているクラスプの金属部分が歯の隙間から見えてしまい恥ずかしい思いをして会話を楽しめなくなる。またクラスプを備えた義歯を長期間使っていると、クラスプ自体が塑性変形して義歯が外れやすくなり、その都度歯科医院に頼んで再調整の必要が生じ手間と費用を要してしまう。 またクラスプの一部に極端な応力がかかったり長期間の使用による疲労破壊が起こったりしてクラスプ自体が切断され、切断部が歯肉に切り込んで傷つけ思わぬけがの原因となる。更にはクラスプの一部が破断して破片となってそのまま気付かずに飲み込んでしまい、異物の誤飲を招く虞もある。 一方クラスプを利用した義歯を嵌め込む代わりに歯の欠損部分にインプラントを埋め込むことも広く行われている。しかしながらインプラントを埋め込むのに一本当たりの費用が高額で何本も埋め込むとコストが嵩んでしまう。また特に高齢者であって顎の骨が脆くなっていたり骨自体が痩せていたりすると、無理してインプラントを埋め込むとその一部が歯の根元の神経を傷つけてしまい、継続的な痛みや麻痺等の深刻な問題を生じてしまう。しかしながら本特許による義歯とその取付けアタッチメントを用いることでこれらの問題を全て解決でき、十分な咬合力で食べ物をしっかりと咬合しながら咀嚼し、人生100年時代の高齢者にとって様々な食べ物を十分に咬み砕いて嚥下でき食事の時間を楽しい一時としてクオリティー・オブ・ライフを向上可能とする。

登録者情報

登録者名称 宮川内外特許事務所

その他の情報

その他の提供特許
登録番号1 特許第6777801号
登録番号2 特許第6982211号
登録番号3 特許第6800398号
登録番号4 特許第6800399号
登録番号5 特許第7153298号
その他 6件以上 【有】
関連特許
国内 【有】
国外 【無】   
追加情報 取付けアタッチメントは、残存歯に取り付ける金属冠と、金属冠の周囲の所定位置に備わりかつ少なくとも周面の一部が湾曲した磁性体からなる突出部を有し、突出部は、略球状又は略半球状をなしており、義歯は、遊離端義歯からなり、遊離端義歯は、支台歯に隣接して取り付けられる少なくとも一本の義歯本体と、義歯本体を支える義歯床と、支台歯に隣接させる端部側に配置された溝付き係合部と、遊離端義歯の内部であって溝付き係合部に隣接した位置で義歯の装着状態で見て溝付き係合部に関して支台歯と反対側になる位置に配置された磁石を、遊離端義歯の中に十分な大きさの磁石として収容できるので、それなりの磁力を支台歯の磁性体に及ぼすことが可能となり、義歯を装着した際、しっかりした保持力で遊離端義歯を支台歯に取り付けておくことができる。そして義歯装着者に咬合中ずっと安心感を与えながら十分な咬合力で食べ物を噛み砕くことができ、肉や小骨を含んだ魚なども十分に咀嚼しながら食べることができ、バランスの良い食生活を送ることが可能となる。
Copyright © 2024 INPIT