出願番号 |
特願2021-009330 |
出願日 |
2021/1/25 |
出願人 |
静岡県 |
公開番号 |
特開2022-113244 |
公開日 |
2022/8/4 |
発明の名称 |
畜産牛体調判定装置、畜産牛体調判定方法、及び、畜産牛体調判定プログラム、並びに、機械学習装置 |
技術分野 |
その他 |
機能 |
その他 |
適用製品 |
本発明は子牛の行動量を検知し、定量化する装置と、この行動量の低下から疾病を判定するアルゴリズムに関するシステムである。 |
目的 |
子牛は成牛より疾病になりやすく、その後の生産性低下に関わるため、これを発見する技術が求められている。しかし、畜産農家は大規模化が進み、子牛1頭にかける観察時間が減少しており、疾病発見が遅れる傾向にある。また、発見の遅れによる伝染病蔓延の経済損失は、大規模化により増加している。本発明は子牛疾病の8割を占める下痢等の消化器病、肺炎等の呼吸器病の共通症状である元気及び食欲の消失を行動量の低下として定量化し、これをモニタリングすることにより、少ない労力で疾病を検知するシステムを提供する。 |
効果 |
従来、子牛の疾病検知は飼養者の目視が主であり、多大な労力と時間を必要とした。最近では検知システムが販売されたものの、分析用PCやクラウドサーバーによる複雑な計算を要する巨大システムであり、コストも高く導入できる農家は少なかった。本発明は従来システムより安価かつ低レベルの機器で採食行動の検知が可能であり、目視と比べ、労力と時間を大幅に軽減できる。本発明により疾病を早期に発見でき、早期治療につなげることで、生産ロスを軽減させることが可能となり、畜産農家の所得向上に寄与することができる。 |
技術概要 |
子牛の頚部に振動センサを装着し、牛の活動(振動)によってセンサ内部のボールが端子に接触し、その回数を行動量としてカウントすることにより子牛の行動量を定量化する。カウントされた行動量のデータは受信機を付属したデータ記録用PCで受信し、グラフ化して表示される。直近4日間の1時間単位の平均行動量を「標準行動量」と規定し、標準行動量の90%信頼区間を下回った行動量が3時間以上連続して出現した場合、また直近7日間から「正常時の給餌時波形」を算出し、給餌の波形が2連続で正常時より低い場合を「疾病」と判定する疾病検知アルゴリズムを構築した。本アルゴリズムの検証の結果、下痢等の消化器病では90%以上の正答率であり、検知が可能であった。本発明は数十行のスクリプトで実装が可能であるほどアルゴリズムが簡略化されているため、安価かつ低レベルの機器でシステムを構築することができ、従来センサシステムにも容易に組み込むことができることが特徴である。 |
実施実績 |
【無】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【否】
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特許権実施許諾 |
【可】
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