音圧信号出力装置、音圧信号出力方法及び音圧信号出力用プログラム

開放特許情報番号
L2023000103
開放特許情報登録日
2023/2/10
最新更新日
2023/4/28

基本情報

出願番号 特願2020-513037
出願日 2018/4/13
出願人 サウンドデザインラボ合同会社
公開番号 WO2019/198230
公開日 2019/10/17
登録番号 特許第6940901号
特許権者 サウンドデザインラボ合同会社
発明の名称 音圧信号出力装置、音圧信号出力方法及び音圧信号出力用プログラム
技術分野 電気・電子、情報・通信、輸送
機能 制御・ソフトウェア
適用製品 電気自動車、電動バイク、ゲームソフトウェア、映像効果音装置、模型
目的 様々な仕様のエンジン(内燃機関)の音を、実機録音データを用いることなくコンピュータでの計算により、運転状態に応じてリアルタイムに合成する。
効果 従来、エンジン音を合成するには複数の回転数における定常運転状態の実機録音データをつないで再生する方法を用いていたが、その方法では過渡的な運転状態の音はリアルではなく、録音作業にも手間や費用がかかった。また、実在しないエンジンは音を合成できなかった。
本発明の方法では実機録音データを使用せず、全てコンピュータの中でエンジンの音信号を計算して合成するので、録音作業の手間や費用を削減することができ、過渡的な運転状態の音もリアルに合成できる。また、どのような仕様のエンジン音でも合成可能である。
技術概要
本発明の方法ではエンジン音を単発音、次数音、ランダム音の3種類の音で合成する。単発音は非常に短い音波形データをエンジンの各気筒の爆発時間間隔に対応して繰り返し再生するものである。次数音はエンジンの回転数や気筒数などによって変化する低周波の倍音成分であり、複数の正弦波で生成する。ランダム音は文字通りランダムな波形の音であり、そのスペクトルはエンジンによって形が異なる。
単発音、次数音、ランダム音はアクセル開度とエンジン回転数によって音圧信号の大きさが変化する。
合成計算の基本的手順は、まず単気筒エンジンの音を単発音と次数音で生成し、その単気筒音を気筒数と気筒配列や回転数によって決まる爆発時間間隔でずらしながら足し合わせ、さらにランダム音を加える。
これは実際のエンジンで音が発生するメカニズムを模擬したものである。
イメージ図
実施実績 【有】  弊社では本発明を用いたスマホアプリをある会社と共同開発し、ネットで配信している。また他社からの依頼を受けてエンジン音を出すアプリを複数開発している。それらのダウンロード数は合計すると数百万以上あり、ユーザーからは好評を得ている。
許諾実績 【有】  弊社は本発明を旭化成エレクトロニクス株式会社とTsugi合同会社に使用許諾している。前者は電気自動車の走行に連動してエンジン音を生成する半導体を製造販売しており、後者はゲーム用効果音ソフトウェアを作成してネット販売している。
特許権譲渡 【否】
特許権実施許諾 【可】
実施権条件 1、使用目的を弊社に提示すること。
2、実施する前に弊社のチェックを受けること。
3、弊社特許を使用していることを明示すること。
4、営利目的で実施する場合は対価を支払うこと。
希望譲渡先(国内) 【否】 
希望譲渡先(国外) 【否】 

アピール情報

導入メリット 【改善】
改善効果1 従来のエンジン音合成方法では数秒間の定常運転での実機録音データが異なる回転数ごとに多数必要であった。しかし、そのような録音は特殊な装置がないと不可能であり、手間と費用がかかった。本発明の方法では実機録音データが不要となり、手間と費用を大幅に削減できる。
改善効果2 従来のエンジン音合成方法では数秒間の定常運転での実機録音データを異なる回転数ごとに多数用意し、コンピュータのメモリーに保存する必要があった。しかし、本発明の方法ではそのような大きなサイズの録音データは不要であり、合成装置のコストを低減することができる。
改善効果3 従来のエンジン音合成方法では定常運転での実機録音データを用い、エンジン回転数の変化に応じて音の高さ(ピッチ)を変化させて再生していた。しかし、この方法では定常運転の音を過渡状態にも用いるので不自然な音になる。一方、本発明では全て計算で音信号を生成する。
アピール内容 エンジンの音はこれまでゲームや映像の業界で必要とされていたが、映像におけるCGのような技術進歩がなかったため、現在はコンピュータで合成することができず、実機録音データを用いているので、上記のような問題があった。
しかし、本発明では実機録音データを用いないので、それらの問題は解決される。また実機録音データが不要なので、実機が存在しない場合でもエンジン音を合成できる。例えば、昔の飛行機や自動車のように稼働するものが現存しない場合でもエンジン仕様が分かれば合成可能である。また自動車メーカーなどで新規にエンジン開発を行う場合でも試作の前にエンジン音を確認することができる。
近年は電気自動車(EV)や電動バイクが普及し始めているが、EVはエンジン音が無くなり、ロードノイズや風切り音が聞こえるだけなので、運転者にとっては運転操作のフィードバックが無くなって、危険になったり、運転がつまらなくなるという問題が表面化している。
そこで、本発明を用いてEVの走行に連動して車内にエンジン音を出すことが検討されている。既にそのための半導体やソフトウェアは完成しており、近い将来EVに採用される可能性がある。
模型業界では形だけでなく、音もリアルなものが求められていて、高額な製品では実機録音データを再生するものがある。しかし、それらは録音時の運転状態のみ再現するものであり、運転状態を自由に変えられるものではない。
本発明を用いれば、様々な運転状態のエンジン音を生成することができる。
出展実績 弊社の出展実績はない。

登録者情報

技術供与

サンプルの開示 【有】
サンプル1 弊社ではマックスというソフトウェアを用いた視覚的プログラムにより自動車の走行シミュレーションソフトを作成しており、それによって運転操作に対応する様々な仕様のエンジン音を聞くことができる。
サンプル2 マックスというソフトウェアで作成した戦車の走行シミュレーションソフトが開示可能であり、運転操作に対応する大排気量ディーゼルエンジンの音を聞くことができる。
サンプル3 マックスというソフトウェアで作成したレシプロエンジン戦闘機のシミュレーションソフトが開示可能であり、スロットル操作に対応する大排気量星形空冷エンジンの音を聞くことができる。
その他の開示 【有】
その他1 リアルなエンジン音を合成するためには特許に記載されていないノウハウも必要となる。弊社ではそのようなノウハウ情報を開示する用意がある。例えば単発音データの作成方法や、アクセル開度やエンジン回転数に対する単発音、次数音、ランダム音の音量制御方法などである。
技術指導 【可】
期間 技術指導に要する時間は十数時間であり、期間は1ヶ月程度必要。
技術指導料 【要】詳細は打ち合わせにより決定。
コンサルティング 【可】
期間 半年程度なら可能。
コンサルティング料 【要】詳細は打ち合わせにより決定。

その他の情報

海外登録国 アメリカ合衆国
その他の提供特許
登録番号1 米国特許登録番号10,803,849
関連特許
国内 【有】
国外 【無】   
試作品評価 【可】
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