合金の結晶配向を制御することによって、電磁特性・形状記憶特性・生体骨親和性などの独自特性を向上させる金属材料調整方法
- 開放特許情報番号
- L2021001075
- 開放特許情報登録日
- 2021/8/23
- 最新更新日
- 2022/1/21
基本情報
出願番号 | 特願2012-501909 | ||
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出願日 | 2011/2/28 | ||
出願人 | 国立大学法人横浜国立大学 | ||
公開番号 | |||
公開日 | 2011/9/1 | ||
登録番号 | |||
特許権者 | 福富 洋志 | ||
発明の名称 | 結晶軸<001>の方位が制御された体心立方(BCC)構造の固溶体である金属材料およびその製造方法 | ||
技術分野 | 金属材料、電気・電子 | ||
機能 | 材料・素材の製造 | ||
適用製品 | 整形外科用骨代替合金、骨代替低ヤング率合金、高ヤング率合金、超弾性合金、形状記憶合金、方向性電磁鋼板、二方向性電磁鋼板、モーター用無方向性電磁鋼板、高強度合金 | ||
目的 | リサイクル性、省資源の観点から、合金元素を多用しない単純な合金の高性能化技術が求められている。本特許は、合金の性能を最大限利用するために、合金材料内の多数の結晶を整列させて向きをそろえる技術を提供する。これにより、新たな組成の合金を開発することなく、高性能材料を製造することを目的としている。 | ||
効果 | 本特許技術により、既に開発され、使用実績のある材料を高性能材料にすることができる。新たに製造される材料だけでなく、使用済み材のリサイクル工程で使用前よりも価値のある高機能材料に転換でき、SDGsに貢献できる。 | ||
技術概要 |
固溶体合金を高温で加工するなど、本特許で指定された条件で加工することにより、加工方法(圧延、単軸圧縮加工等)に依存して結晶の整列方向を変えた材料を製造できる。また、合金の結晶粒径も同時に制御できる。これにより、それぞれの合金が持つ独自特性を向上させることが可能となる。 | ||
実施実績 | 【無】 | ||
許諾実績 | 【無】 | ||
特許権譲渡 | 【可】 | ||
特許権実施許諾 | 【可】
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アピール情報
導入メリット | 【改善】
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アピール内容 | 金属材料は結晶体であるために、様々な特性が結晶の向きに依存して変化します。しかし、通常利用される金属材料は多数の結晶が様々な向きに不揃いに存在しているため方向によって特性が変わることはありません。特性を最大限活用するためには、多数存在している結晶の向きをそろえる必要があります。本技術は、結晶の向きをそろえることによって、新規材料を開発することなく、既存の材料の性能を高度化するものであり、開発コストの削減効果が期待できます。
[関連する技術の実施例] トランスに用いられているFe-Si合金は<001>方向が磁化しやすいことが古くから知られ、この方向をトランスの鉄心の磁化方向にそろえる技術が開発されています。この材料は電磁鋼板として現代社会で多用され、送電時のエネルギー損失の低減に大きく貢献しています。 [本技術の適用分野] 本技術は金属材料中の結晶の向きを揃えることによって金属結晶の異方性を活用するものであり、様々な利用が考えられます。以下に3件例示します。 1.モーター用鉄心材料 ・本技術により、理想的なモーター用材料として開発が待たれている結晶軸<001>が板面内に360度まんべんなく分布するよう制御された電磁鋼板を製造することができる。 2.生体用低弾性率材料 ・生体材料として人骨に近い低弾性率のチタン合金(BCC構造)の開発が待たれている。理論的に<100>方向の弾性率が人骨とほぼ同等になると報告されている。本技術により、<100>を制御した合金の製造が可能である。 3.形状記憶合金 ・鉄基形状記憶合金の特性は<110>方向に変形すると形状回復量が最大になることが研究により明らかにされている。本技術によりこの種の合金の製造が可能である。 ●その他、金属材料が異方性を示す多様な特性を利用できる材料の創製に貢献できます。 ●本特許権者は、当技術の実用化に取り組む企業様に対し、研究実績に基づいた知見をもって協力できる可能性があります。お気軽にご連絡ください。 |
登録者情報
登録者名称 | KANAO知財オフィス |
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技術供与
技術指導 | 【可】
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コンサルティング | 【可】
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その他の情報
関連特許 |
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