鉄イオン及び砒素を含有するイオンを含むpH4未満の水処理用吸着剤及び前記水の浄化方法

開放特許情報番号
L2021000180
開放特許情報登録日
2021/2/26
最新更新日
2021/2/26

基本情報

出願番号 特願2007-046875
出願日 2007/2/27
出願人 日鉄鉱業株式会社、国立大学法人 東京大学
公開番号 特開2008-207110
公開日 2008/9/11
登録番号 特許第4936453号
特許権者 日鉄鉱業株式会社、国立大学法人 東京大学
発明の名称 鉄イオン及び砒素を含有するイオンを含むpH4未満の水処理用吸着剤及び前記水の浄化方法
技術分野 化学・薬品、無機材料
機能 洗浄・除去、環境・リサイクル対策
適用製品 鉄イオン及び砒素を含有するイオンを含む、pH値が4未満の水からの砒素を含有するイオンの選択的な除去。
目的 休廃止鉱山内で湧水し流出する坑内水、硫黄鉱山に染み込んだ雨水が地下水となって流れ込む水量の少ない支流の河川、温泉の噴出水又はその利用後の排水に含まれる、強酸性の鉄イオンと共に含有される砒素を含有するイオンを良好に分離することができる粒状の吸着剤、及び該強酸性の水を浄化する方法を提供する。
効果 1)本発明の粒状吸着剤は、pH4未満の強酸性下の水中の鉄と共存する砒素を選択的に吸着分離することができる。
2)吸着分離により、砒素は環境基準の0.01ppm未満に低減することができる。
3)pH2.5前後の強酸性下の水を処理しても吸着剤の鉄は殆ど溶解することはない。
4)pH1.5程度になると吸着剤の鉄が溶解するが、元来砒素と共に水中に含有される鉄も同時に分離することができるので、吸着剤の溶解は特段支障ない。
5)中和処理によって生じる沈殿物の水酸化第2鉄の埋め立て処分時に砒素溶出の危険性が回避できる。
技術概要
 
休廃止鉱山内で湧水する坑内水又は硫黄鉱山に染み込んだ雨水が地下水となって流れ込む水量の少ない支流等の鉄イオン及び砒素を含有するイオンを含むpH4未満の水から砒素を含有するイオンを選択的に除去する粒状吸着剤及び該水を浄化する方法を提供する。
本発明の粒状吸着剤は、砒素を含有するイオンを選択的に分離する、水酸化第2鉄を、親水性でかつ強酸性領域で溶解しない高分子物質で結合した、鉄イオン及び砒素を含有するイオンを含むpH4未満の水処理用であることを特徴とする。
また、pH4未満の水の浄化方法は、親水性で、かつ強酸性領域で溶解しない高分子物質で結合した水酸化第2鉄吸着剤を、鉄イオン及び砒素を含有するイオンを含むpH4未満の水と接触させて砒素を含有するイオンを選択的に分離すること特徴とする。
実施実績 【無】   
許諾実績 【無】   
特許権譲渡 【可】
希望譲渡先(国内) 【否】 
希望譲渡先(国外) 【否】 
特許権実施許諾 【可】
実施権条件 応談
希望譲渡先(国内) 【否】 
希望譲渡先(国外) 【否】 

アピール情報

アピール内容 本発明の粒状吸着剤は、砒素含有イオンを選択的に分離する、水酸化第2鉄を、親水性でかつ強酸性領域で溶解しない高分子物質で結合した、鉄イオン及び砒素含有イオンを含むpH4未満の水処理用であることを特徴とする。
また、浄化処理対象となる被処理水は、砒素含有イオン及び鉄イオンを含有し、pHが4以下の酸性水であれば特に制限されることなく適用可能である。被処理水のpHは、2.0〜3.5の場合は、吸着剤の溶解も無く、酸性でも砒素が吸着でき、pH1.5以下の場合でも、吸着剤は溶解するものの砒素が吸着することができるので、支障無く使用できる。pHが1以下の場合、吸着剤の溶解が一層増加するものの、溶解した吸着剤の成分である鉄は、次の中和工程で被処理水中に含有されていた鉄イオンを回収する際に併せて回収できるので、そのための処理工程を別途付設する必要はない。
浄化処理対象となる被処理水には、砒素含有イオン及び鉄イオン以外にも非金属イオンが同時に含有されていてもよく、例えばSO4イオン、Clイオン、その他のイオンを含有する場合についてもその濃度が特段限定されず、これら陰イオンが同時に存在しても、砒素含有イオンは阻害されることなく、選択的に分離することができる。
本発明における吸着材と被処理水との接触方法は、特段制限されることなく、各種固液接触方法が採用することができ、固定床順流接触、固定床逆流接触、固定床シャワーリング或いは流動床接触等の固液接触方法が例示でき、特に吸着材を充填させた塔(カラム)に該水を適切な流速で流入させ接触する方法が、連続的な処理が可能で設備も簡易なものとなるので好ましい。

登録者情報

登録者名称 日鉄鉱業株式会社

事業化情報

質的条件
事業化実績 【無】 
その他情報 【要】本特許は、吸着剤およびそれを用いた水処理に関する技術である。ユーザーへのアプローチは、吸着剤単体での販売ではなく、設備とのセットで行うことが必要と思料します。

その他の情報

関連特許
国内 【無】
国外 【無】   
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