目的
生糸製造の際の副産物として充分に利用が進んでいなかったセリシンを使用して、複雑なナノ構造を有するセリシン−リン酸銅ハイブリッド構造体(以下、セリシン−リン酸銅ハイブリッド花状構造体、あるいは単にハイブリッド花状構造体と称する)を提供する。また、水に溶けた重金属イオンを除去するため、このハイブリッド構造体を利用する。
効果
従来の同種の材料よりも更に表面積の大きなハイブリッド構造体を、より短時間で作製することができる。更に、このハイブリッド構造体を高温アニールすることによって、その全体的な構造を維持したままで多孔性がさらに増大した構造体を作製することができる。
技術概要
セリシンと硫酸銅のPBS溶液から、それぞれが数μm程度のサイズの、全体としてバラの花のような形状を有するとともに、その花弁に相当する部分はリン酸銅を骨格とするナノシートが積層した構造を有しているハイブリッド構造体が沈殿する。この構造体は従来の類似材料よりも更に広い表面積を有するとともに、より短時間で作製することができる。また、溶液中の重金属イオンを、広い表面積とハイブリッド構造によって効率的に吸着して除去できる。