梁部材の薄肉軽量化を図る断面隅部補強構造

開放特許情報番号
L2014001650
開放特許情報登録日
2014/9/12
最新更新日
2016/12/28

基本情報

出願番号 特願2013-233052
出願日 2013/11/11
出願人 株式会社 構造材料研究会
公開番号 特開2015-094095
公開日 2015/5/18
登録番号 特許第5500472号
特許権者 株式会社 構造材料研究会
発明の名称 断面隅部補強構造部材
技術分野 土木・建築、金属材料、その他
機能 材料・素材の製造、免振・制振、その他
適用製品 鉄骨ビル建物のH形鋼梁部材で、主に逆対称曲げモーメントを受けてフランジ降伏が先行し且つ高い塑性変形能力が要求される梁。鉄骨建屋の主梁及び小梁について、対称断面乃至非対称断面部材に対する薄肉・軽量の梁。
目的 せん断曲げを受ける構造梁部材に関するもので、面内せん断を受けるウェブのせん断座屈と圧縮を受けるフランジの捩り座屈を回避し、フランジ降伏後も塑性曲げモーメントを維持して構造部材の塑性変形能力を高める。鉄骨建屋の主要梁部材に加え薄肉・軽量の梁部材に対しても、構造部材として力学的に安定した梁となるように最適な補強方法を提案し且つ出来るだけ簡単な補強構造とする。
効果  面内せん断を受けるウェブは捩りの釣合であり,圧縮軸力を受けるフランジも捩り座屈が対象であること、更に各板要素の境界条件としてウェブに対する周辺フランジ,フランジに対する中央部ウェブは回転変形即ち捩り変形する。これら全てに共通する効果的な補強としては部材断面の捩り剛性及び捩り強さを上げることである。断面隅部補強構造では部材長手方向に捩りに強い管状体を設けたことにより、断面板要素の薄板化,部曲げ捩り座屈の回避,梁の塑性変形能力の向上等に大きく貢献する。
技術概要
みぞ形断面部材及びH形断面部材について、代表図に示す部材両端部近傍の領域乃至全領域にウェブ1の片側面乃至両側面に上下フランジ3と並行して矩形断面部材4乃至L字形断面部材5を配し、前記部材断面の一端をウェブに添接するとともに他端をフランジに添接して断面隅部に三角形乃至四角形の管状体を設ける。模式図のように構造部材として力学的釣合を保つ上で必要な捩り強さMTに対し実線矢印で示すせん断応力と応力流れの中心位置との距離の積である閉鎖型断面の大きな捩り強さMT1,MT2で補うことができ、断面板要素の局部座屈変形が抑えられ且つ部材全体の曲げ捩り座屈が回避され、薄板で構成される構造部材に対しても降伏荷重に至り且つ降伏後も安定して耐力維持される良好な力学性能を付与することができる。実施例として概略イメージ1にみぞ形断面部材,概略イメージ2にH形断面部材について断面隅部補強の梁長手方向の配置の一例を示したが、梁部材に作用する曲げモーメントとせん断力の分布・大きさにより最適は補強構造を選択することになる。
イメージ図
実施実績 【試作】   
許諾実績 【無】   
特許権譲渡 【否】
特許権実施許諾 【可】
実施権条件 本特許と関連する2件の特許はライセンスパッケージ情報に登録しております。特許実施許諾は通常実施権を前提とします。ランニング対価として30万円/年,3件の特許一括で50万円/年とします。

アピール情報

導入メリット 【改善】
改善効果1  H形断面梁,C形断面梁の捩り弱さを解消し、せん断曲げを受ける梁を安定した構造とする。
改善効果2  H形断面梁のウェブを必要最低限の厚さとし且つフランジ降伏が先行する梁にあって塑性変形能力が大幅に向上する。
改善効果3  高強度薄板で構成される梁とし且つフランジ降伏が先行する梁にあっても、降伏荷重に至り降伏後の耐力維持を可能とする。

登録者情報

登録者名称 株式会社構造材料研究会

技術供与

掲載された学会誌 【有】
掲載学会誌名1 22464「断面隅部に管状体を設けるH形断面梁の補強構造1」 石田 薩川 鈴木 日本建築学会近畿大会 2014年9月
掲載学会誌名2 22466「断面隅部に管状体を設けるH形断面梁の補強構造3」 鈴木 日本建築学会近畿大会 2014年9月
掲載学会誌名3 22448「管状体添接補強されたH形断面梁の非線形挙動3」 鈴木 日本建築学会関東大会 2015年9月
技術指導 【可】
期間 契約後1年間
技術指導料 【不要】 
コンサルティング 【可】
期間 契約後1年間
コンサルティング料 【不要】 

その他の情報

その他の提供特許
登録番号1 特許第5510597号
登録番号2 特許第5219179号
関連特許
国内 【有】
国外 【無】   
追加情報  概略イメージ3は、部材両端部から逆対称曲げ荷重を受けるスパン10mの梁部材として本補強構造を適用したH形断面部材とその力学挙動を示す解析図である。部材左右@の領域はフランジの塑性化が進行する部位で、現行法規でのFAランク相当のH形断面部材とする。前記領域を除く材長略80%の梁中間部はフランジが弾性範囲にあり、その領域での全断面積を両端部に比し略60%とする実施例である。 これに伴う梁の曲げ強さは65%に迄下がるため、AとBの領域では@の80%強さからCの65%強さに断面隅部補強により段階的に必要強度を付加する。
 下段の解析図で示す3ケースの実施例は梁成900mm,800mm,700mmのH形断面部材で、点線の結果は両端部の断面が部材全長を構成するFAランク相当の梁であり、実線は本補強構造を適用し部材過半の領域を薄板化した梁部材の結果である。フランジ降伏後の塑性変形挙動が係りのない部位のせん断補強により大きく改善され、これはウェブを薄板にした効果である。
 本補強構造を適用して薄板化した梁は左右両端部を含む部材全体の重量は略30%軽減される。
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