出願番号 |
特願2007-553835 |
出願日 |
2006/10/25 |
出願人 |
国立大学法人 筑波大学 |
公開番号 |
WO2007/080686 |
公開日 |
2007/7/19 |
登録番号 |
特許第5211320号 |
特許権者 |
国立大学法人 筑波大学 |
発明の名称 |
セレン含有排水処理方法 |
技術分野 |
無機材料、その他 |
機能 |
環境・リサイクル対策、洗浄・除去 |
適用製品 |
セレン含有排水処理方法、亜セレン酸及びセレン酸を含有する排水の処理方法 |
目的 |
セレン及びセレン化合物は有害物質であり、水質汚濁防止法で、排水基準値は0.1mg/リットルと定められている。現在、排水からの除去方法として、凝集沈殿法とイオン交換法が多く採用されているが、凝集沈澱処理法は設備及び処理作業等、経済的負担が大きいといった問題が、また、イオン交換法は、排水処理に長い時間を必要とすると共に経済的負担が大きいといった問題がある。そこで、セレン及びセレン化合物を含む排水中からセレン及びセレン化合物を短時間に低コストで有効に除去する処理法を提供する。 |
効果 |
この亜セレン酸及びセレン酸を含有する排水を処理する排水処理方法は、特別な設備を必要とせずに、既存の排水処理施設をそのまま利用できることから、低コストで、且つ排水を常温下で10分間程度強攪拌するだけで処理できるので、短時間の排水処理を可能にした。 |
技術概要
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このセレン含有排水の処理方法は、亜セレン酸及びセレン酸を含有する排水を処理する排水処理方法であり、まず、セレン含有排水に対して、塩酸又は硫酸といった無機酸を加えて排水のpHを3以下の酸性に調整する。次に、pH3以下に調整された排水中に鉄粉を投入する。鉄粉の投入量は、排水1リットル当たり3乃至5グラムであるが5グラム程度が望ましい。そして、鉄粉投入後の排水を強攪拌する。この攪拌時間は、8乃至10分間程度で充分である。この強攪拌により、酸化数4価の亜セレン酸イオンは数秒間で赤色セレンSe(0)に変化し、酸化数6価のセレン酸イオンは約90秒で赤色セレンを析出して赤褐色に変化する。さらに、強攪拌工程において気相に移行したセレン及びセレン化合物を回収する工程として、攪拌工程で発生した気体を含む空気を、硫酸酸性過マンガン酸カリウム液に通過させ、捕集した硫酸酸性過マンガン酸カリウム液は、汎用の還元剤により残余の過マンガン酸カリウムを還元してから、セレン含有排水に戻され、処理を繰り返して確実に処理する。図は、セレン含有排水の処理方法を構成する工程、および、排水の処理実施後の排水中の全セレン残留濃度を示すグラフである。 |
イメージ図 |
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実施実績 |
【無】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【否】
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特許権実施許諾 |
【可】
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