出願番号 |
特願2010-505881 |
出願日 |
2009/3/24 |
出願人 |
国立大学法人 岡山大学 |
公開番号 |
WO2009/119874 |
公開日 |
2009/10/1 |
登録番号 |
特許第5447861号 |
特許権者 |
国立大学法人 岡山大学 |
発明の名称 |
単球から樹状細胞様分化を誘導し、抗癌免疫活性を高める癌の治療又は予防のための医薬組成物 |
技術分野 |
化学・薬品、有機材料、食品・バイオ |
機能 |
材料・素材の製造、安全・福祉対策 |
適用製品 |
癌治療医薬組成物、癌予防医薬組成物、癌免疫活性化剤、癌免疫療法剤、単球から樹状細胞様分化誘導活性を有するタンパク質、REICタンパク質、免疫学的癌治療剤 |
目的 |
樹状細胞は生体内で最も強力な抗原提示細胞であり、T細胞に抗原を提示することにより免疫応答を誘導することが知られている。又、樹状細胞はT細胞のみでなく、B細胞、NK細胞等とも直接作用し、免疫反応の中枢的役割を担う細胞である。血液前駆細胞から樹状様細胞を分化誘導できる物質で、抗癌効果が認められているのはIL-2のみである。免疫学的な癌治療剤としてのIL-2タンパク質は、その投与適応癌種及びその効果が限定的である。そこで、樹状細胞様細胞を誘導・活性化し、広範囲の癌種を免疫療法により効果的に治療又は予防することを課題とする。 |
効果 |
この技術が提供するREICタンパク質は、IL-2や従来周知の免疫活性作用を持つサントカイン群と比べ、次のような効果を奏する。@単剤でも抗腫瘍効果を持つ、A製剤は、広範囲の癌種に対し有効、BREICタンパク質による抗癌免疫活性化により、投与した癌局所のみならず、癌転移巣の改善・予防作用が期待できる、C既存の癌抗原タンパク質と本剤を同時投与すると樹状様細胞等の分化誘導を介して抗癌免疫を系統的に活性化させ、発癌そのものを予防可能となる。REICタンパク質は、癌免疫療法剤として用いることができる。 |
技術概要
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抗癌免疫活性を高める癌の治療又は予防のための医薬組成物に関する。この単球からの樹状細胞様細胞分化誘導剤、癌免疫活性化剤及び癌免疫活性化作用を有する、癌の治療又は予防のための医薬組成物は、REIC DNA又はこのDNAがコードするREICタンパク質を有効成分として含有する。REIC DNAの塩基配列、REIC DNAがコードするREICタンパク質のアミノ酸配列は夫々に特定する配列を有するか、又はこれと実質的に同一の配列を有する。REIC DNAをコードするタンパク質は、配列情報をもとに化学合成できる。また、遺伝子工学的手法により組替えREICタンパク質として得ることができる。更に、REIC DNAを含むベクターを包含する。このベクターを被検体に導入することで、被検体内でREICタンパク質が発現し、癌の治療又は予防効果を発揮する。 図は、ヒトREICタンパク質添加による末梢血単核球からの樹状細胞様分化誘導を示す図である。ヒトREICタンパク質添加群では、IL-4単独添加群及びGM-CSF単独添加群に比べ、樹状細胞様細胞への分化誘導が多かった。すなわち、ヒトREICタンパク質は、IL-4やGM-CSFといったサイトカインと比べて、樹状細胞様細胞への分化誘導という点において優位性、より高い有用性を持つ。 |
実施実績 |
【試作】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【否】
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特許権実施許諾 |
【可】
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