軽金属複合材料の製造方法及びこの方法で得られた軽金属複合材料

開放特許情報番号
L2010006085
開放特許情報登録日
2010/11/26
最新更新日
2020/8/12

基本情報

出願番号 特願2007-039324
出願日 2007/2/20
出願人 国立大学法人富山大学
公開番号 特開2008-200711
公開日 2008/9/4
登録番号 特許第4961557号
特許権者 国立大学法人富山大学
発明の名称 軽金属複合材料の製造方法及びこの方法で得られた軽金属複合材料
技術分野 金属材料
機能 材料・素材の製造
適用製品 軽金属複合材料
目的 比較的低温で安全かつ容易に製造でき、不必要な反応生成物の生成を可及的に防止でき、また、比較的複雑な形状も作製することができ、しかも、不純物成分の少ない高純度の軽金属複合材料を製造できるほか、比較的粒径の大きな無機粉体が分散した軽金属複合材料の製造も可能である軽金属複合材料の製造方法を提供する。
効果 軽金属をその溶融温度まで加熱する必要がなく、比較的低温で安全かつ容易に軽金属複合材料を製造することができ、また、低温化により軽金属と無機粉体との反応を可及的に抑制できるので、不必要な反応生成物の生成を可及的に防止でき、また、使用可能な無機粉体の選択の幅が広がる。更に、溶融金属を加圧浸透させる圧力鋳造の場合とは異なり、加圧浸透操作中に半溶融軽金属中で液相と共存している固相が金型や粒子との接触で機械的に微細に破壊されて結晶核になるため、得られる複合材料の結晶粒径が微細化されて機械的性質が改善される。
技術概要
鋳型のキャビティ内に無機粉体を充填し、次いでキャビティ内の無機粉体中に半溶融状態の半溶融軽金属を加圧浸透させる軽金属複合材料の製造方法である。鋳型は、無機粉体が充填されるキャビティと、一方がこのキャビティに連通すると共に他方が摺動可能な加圧板で仕切られて半溶融軽金属を収容する半溶融軽金属収容室とを備え、鋳型のキャビティ2内で無機粉体中に半溶融軽金属を加圧浸透させる半溶融軽金属の加圧浸透操作は、キャビティ2内に無機粉体5を充填すると共に半溶融軽金属収容室3内に軽金属を収容し、次いでこの軽金属を半溶融温度まで昇温させて半溶融軽金属とした後、加圧板4を介して半溶融軽金属を加圧する。鋳型1Aのキャビティ内は、半溶融軽金属7の加圧浸透操作中、実質的に密閉系に維持される。鋳型は、キャビティ内を所定の加圧下に維持しながらキャビティ内の空気を外部に放出するための微小孔又は微小間隙を有する。加圧板4が黒鉛製押し板である。無機粉体は、粒径0.3μm以上の粒子粉体である。無機粉体は、Al、Si、Ti、Sr、Mg、Cu、Ba、Bi、Y、及びBから選ぶ1種又は2種以上の元素の酸化物、炭化物、ホウ化物、又は窒化物である。
実施実績 【無】   
許諾実績 【無】   
特許権譲渡 【否】
特許権実施許諾 【可】

アピール情報

導入メリット 【 】
改善効果1 軽金属複合材料はその形状が鋳型のキャビティの形状に合わせて形成され、また、予めプリフォームを成形する等の無機粉体の前処理を行う必要がないので、比較的複雑な形状の軽金属複合材料も容易に作製できる。
改善効果2 プリフォームの成形に必要なバインダーを使用する必要がないので、バインダー由来の不純物が混入する虞がなく、不純物成分の少ない高純度の軽金属複合材料を容易に製造できる。
改善効果3 半溶融軽金属中の固体は微細な粒子として存在し、熱間鍛造と比較して無機粉体の粒子間に浸透し易く、また、比較的粒径の大きな無機粉体が分散した軽金属複合材料の製造も可能である。
アピール内容 本発明によれば、作業環境が比較的低温になって安全かつ容易になるほか、アルミニウム等の活性な溶融金属と接触して好ましくない反応を起こし易い無機粉体を使用した軽金属複合材料についても容易に作成することができ、また、使用可能な無機粉体の選択の幅が広がり、高純度の軽金属複合材料を容易に製造することができる等、その工業的価値の高いものである。

登録者情報

その他の情報

関連特許
国内 【無】
国外 【無】   
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