出願番号 |
特願2010-067656 |
出願日 |
2010/3/24 |
出願人 |
独立行政法人産業技術総合研究所 |
公開番号 |
特開2011-074058 |
公開日 |
2011/4/14 |
登録番号 |
特許第5447967号 |
特許権者 |
国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
発明の名称 |
バイオサーファクタントからなる逆ベシクル |
技術分野 |
有機材料、化学・薬品、食品・バイオ |
機能 |
材料・素材の製造、洗浄・除去、安全・福祉対策 |
適用製品 |
バイオサーファクタントからなる逆ベシクル、糖型バイオサーファクタント化合物、マンノシルアルジトールリピッド、自己組織化2分子膜からなる逆ベシクル、皮膚外用剤、ドラッグデリバリーシステム |
目的 |
連続相が油(非極性溶媒)である逆ベシクルを形成できる素材は限られており、また、形成できる条件(油種、温度)が非常に狭く、製造方法も複雑である。逆ベシクルの報告例も限られており、多くの場合、連続相となる油性物質の種類が限られ、また連続相以外の油性物質や別の界面活性剤等第三成分の添加を必要とするといった実状から、幅広い油性物質中で簡便に逆ベシクルを形成する方法の開発が実用上強く求められている。そこで、幅広い種類の油性物質中で、単一の成分を用いて簡便な操作で逆ベシクルを形成するバイオサーファクタントを提供する。 |
効果 |
このバイオサーファクタントは、環境や生体に対する適合性に優れ、これを逆ベシクル化して化粧品や皮膚外用剤等の医薬品素材に利用することは、既存の合成界面活性剤と比べ安全性の面で非常に有用である。また、汎用の合成界面活性剤に比べ極めて低濃度で高い界面活性を示すほか特異な自己組織化特性や様々な生理機能を有する。従って、既存の化合物と比べ少量の使用で同等以上の効果が期待できる。更に、非常に幅広い種類の溶媒中で、単一の成分で逆ベシクルを形成でき、用途に応じて油の種類を選択でき、多種多様な製品の提供が可能となる。 |
技術概要
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糖型バイオサーファクタントを主成分として形成された逆ベシクルに関し、この逆ベシクルは、糖型バイオサーファクタントの自己組織化2分子膜からなる。この糖型バイオサーファクタント化合物は、一般式(1)で表されるマンノシルアルジトールリピッド(式中、R↑1は炭素数2〜24の脂肪族アシル基、R↑2は、水素またはアセチル基、R↑3は水素または炭素数2〜24の脂肪族アシル基、nは1〜4の整数)であり、特に、式(2)で表される化合物(式中、Rは、炭素数4〜20の脂肪族アシル基)が好ましい。逆ベシクル形成法は、一般式で特定される糖型バイオサーファクタント化合物を水を添加した非極性の液状油性物質中で攪拌することにより形成される。薬剤を含有する逆ベシクルは、水に水溶性薬剤を、或は非極性の液状油性物質に油溶性の薬剤を含有させることにより製造される。図は、マンノシルエリスリトールリピッド−Dを用いて調整した逆ベシクルの顕微鏡観察結果と小角X線散乱測定結果、及び、逆ベシクルを調製する際、水の代わりに、水溶性蛍光指示薬であるカルセインの水溶液を添加して調整した逆ベシクルの共焦点レーザー顕微鏡による蛍光観察結果を示す。 |
イメージ図 |
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実施実績 |
【無】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【否】
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特許権実施許諾 |
【可】
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