出願番号 |
特願2010-065437 |
出願日 |
2010/3/23 |
出願人 |
独立行政法人産業技術総合研究所 |
公開番号 |
特開2011-080030 |
公開日 |
2011/4/21 |
登録番号 |
特許第5424262号 |
特許権者 |
国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
発明の名称 |
ヒドロキシカルボン酸重合体 |
技術分野 |
有機材料 |
機能 |
材料・素材の製造、環境・リサイクル対策 |
適用製品 |
再生可能資源、副生物、アルコール代謝の促進効果、医薬品や農薬製造の中間体、ドラッグキャリアー、改質剤 |
目的 |
生分解性を示し、資源循環にも貢献できる新しいバイオベース素材であるグリセリン酸等のヒドロキシカルボン酸を、重合体成分として利用する技術は、環境保護あるいは精製資源の活用から極めて重要であるが、例えば、グリセリン酸の重合物は、重縮合反応の進行に伴い分岐が進むため、生成ポリマーは操作性に問題があることに鑑み、反応性の異なる複数の官能基を有するグリセリン酸等の多官能性ヒドロキシカルボン酸の分子構造上の利点を生かした、分岐型ポリエステルあるいはポリエステル樹脂の改質剤の提供。 |
効果 |
結晶化度が高く、固くて脆いポリ乳酸合成の際、多官能性ヒドロキシカルボン酸を加えれば、ポリ乳酸の結晶性が顕著に抑制され、柔軟性、可塑性が付与され、生分解性の農業用、食品包装用資材など広範囲な資材として使用できる多官能性ヒドロキシカルボン酸―ポリ乳酸共重合体を得ることができる。 |
技術概要
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この技術は、乳酸やその誘導体のような直鎖型ポリエステルを構成するモノマーとグリセリン酸等の多官能性ヒドロキシカルボン酸を共重合することで、仕込み比に応じて分岐度の異なる分岐型ポリエステルを簡便に合成できること、及びこのような分岐型ポリエステル樹脂は可塑性が付与され、特にポリ乳酸成分を含有していても結晶性が消失することなどを見いだしたことに基づく。すなわち、分子内に水酸基及びカルボキシル基を合計で少なくとも3個有するヒドロキシカルボン酸成分と直鎖状ポリエステル成分とからなる、分岐構造を有するポリエステル共重合体であって、ヒドロキシカルボン酸成分を分岐点とし、直鎖状ポリエステル成分からなる分岐鎖を有する。直鎖構造のポリエステル合成において、ポリエステルの原料モノマーに加え、そのままグリセリン酸等の多官能性ヒドロキシカルボン酸を原料モノマーとして使用するのみで、簡便にポリマー鎖上に分岐点を与え、得られる分岐型ポリエステル共重合体は柔軟性、可塑性等の有用な性質が付与される。これらの性質は、多官能性ヒドロキシカルボン酸の使用割合により調節できる。 |
実施実績 |
【無】 |
許諾実績 |
【無】 |
特許権譲渡 |
【否】
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特許権実施許諾 |
【可】
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