ヒトIgEに対する抗体酵素およびその利用

開放特許情報番号
L2010003356
開放特許情報登録日
2010/5/28
最新更新日
2024/3/26

基本情報

出願番号 特願2006-023677
出願日 2006/1/31
出願人 独立行政法人科学技術振興機構
公開番号 特開2007-202445
公開日 2007/8/16
登録番号 特許第5058490号
特許権者 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 ヒトIgEに対する抗体酵素およびその利用
技術分野 食品・バイオ、化学・薬品
機能 材料・素材の製造、安全・福祉対策
適用製品 ヒトIgEに対する抗体酵素、抗体酵素断片をコードする遺伝子、遺伝子が導入された形質転換体
目的 現在、アレルギー患者数は急増しており、アレルギー性鼻炎、食物アレルギー、喘息等に苦しんでいる。これ等症状は、体内に侵入したアレルゲンに対し産生されたIgE抗体により引き起こされる。従来公知のヒトIgEを認識しヒトIgEの中和活性を有する抗IgE抗体は、抗IgE抗体と抗原であるIgEとは最大で1:2の分子量論比でしか結合しないため、使用する抗IgE抗体の量が多くならざるを得ない。そこで、血中ヒトIgE或はその機能を低減するため、抗IgE抗体の量を低減することが可能なヒトIgE抗体に対する抗体酵素を提供する。
効果 この抗体酵素は、ヒトIgEに対する抗体であって、ヒトIgEを認識し、且つ、ヒトIgEを分解する活性を有するという構成を備えているので、1分子で1つ(あるいは2つ)のヒトIgEに結合する抗体に比べ、抗体酵素は1分子で次から次にヒトIgE分子を破壊することができる。それゆえ、かかる抗体酵素を得ることができればヒトIgEが原因物質であるI型アレルギーの予防・治療に寄与することが期待できる。また、抗体酵素、またはその可変領域を含む抗体酵素断片をコードする遺伝子、遺伝子が導入された形質転換体も提供される。
技術概要
この抗体酵素は、ヒトIgEに対する抗体であって、ヒトIgEを認識し、且つ、このヒトIgEを分解する活性を有する。即ち、ヒトIgEを特異的に認識する抗体としての性質と、認識したヒトIgEを切断或は分解する酵素としての性質を併せ持つ。この抗体酵素は、プロテアーゼ活性又はペプチダーゼ活性を有する。即ち、抗体でありながら酵素作用を有し、その抗原タンパク質を標的として分解活性を示すものである。従って、この抗体酵素は、1分子で次から次にヒトIgE分子を破壊することができ、その効果は通常の抗体の数百倍或は数千倍に達する。この抗体酵素は、ヒトIgEを認識するものであればよく、ヒトIgEに対するあらゆる抗体が含まれるが、ヒトIgEの定常領域に存在するアミノ酸配列を認識するものが好ましい。そのことによって、種々の可変領域を有するIgEに対し、抗体酵素として作用を及ぼすことができる。図は、抗ヒトIgEモノクローナル抗体の様々なタンパク質との交差反応性を調べた結果を示す。実施例で確立した抗体産生細胞により産生される抗ヒトIgEモノクローナル抗体は、3E8及び4C5を除き、ヒトIgEと特異的に反応し、他のタンパク質とは反応しなかった。
イメージ図
実施実績 【無】   
許諾実績 【無】   
特許権譲渡 【否】
特許権実施許諾 【可】

アピール情報

アピール内容 関連する技術資料は以下のURLにおいて掲載しています。
https://www.jst.go.jp/chizai/news/oshigijutsu11.html

登録者情報

その他の情報

関連特許
国内 【無】
国外 【無】   
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