親水性炭素微細孔体およびその製造方法

開放特許情報番号
L2009004492
開放特許情報登録日
2009/7/17
最新更新日
2015/9/28

基本情報

出願番号 特願2009-093364
出願日 2009/4/7
出願人 独立行政法人産業技術総合研究所
公開番号 特開2010-241648
公開日 2010/10/28
登録番号 特許第5344473号
特許権者 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明の名称 親水性炭素微細孔体およびその製造方法
技術分野 無機材料
機能 材料・素材の製造、表面処理
適用製品 親水性炭素微細孔体、親水性活性炭、水吸着性活性炭、吸湿剤、水吸着剤
目的 水吸着剤としてシリカゲル、ゼオライト、アルミナなどが広く知られている。活性炭は、軽量かつ環境に優しいなどの優れた面を持っており、従来、活性炭の表面親水性向上処理も知られているが、得られる活性炭は、低湿度領域における水の吸着性能が不十分であり、結果的に、シリカと同等な吸水性能を持つ活性炭は得られていない。一方、球状カーボン多孔体も検討されているが、製造工程が多く煩雑で、かつ、低湿度領域における水の吸着性能も充分とはいえない。そこで、低湿度領域において優れた水の吸着性能を有する親水性炭素微細孔体を提供する。
効果 この方法によれば、炭素の損失を二割以下に抑えながら炭素の基底面に含酸素官能基を導入でき、炭素原子対酸素原子のモル比(C/O)が4より小さい親水性炭素微細孔体を得ることができる。また、この方法により得られる親水性炭素微細孔体は、優れた細孔性を維持しつつ、水に対する吸着性が一段と増大され、その水吸着性は、従来のシリカゲルのそれと同等かそれを上回るものである。
技術概要
親水性炭素微細孔体、特に、低湿度領域における水吸着性に優れた親水性炭素微細孔体及びその製法に関する。この親水性炭素微細孔体は、活性炭の炭素の基底面に酸素が導入されている炭素微細孔体、好ましくは、炭素原子対酸素原子のモル比(C/O)が3以下である炭素微細孔体である。この親水性炭素微細孔体の製法は、活性炭を、濃硫酸、硝酸ナトリウム及び過マンガン酸カリを用いて、又は、濃硫酸及び過マンガン酸カリを用いて、又は、発煙硝酸及び過塩素酸カリを用いて、又は、濃硫酸、濃硝酸及び塩素酸カリ或いは過塩素酸カリを用いて、酸化することからなる。原料活性炭は、植物質或いは石炭等の炭素物質を炭化した後、高温(900〜1000℃)で賦活処理したもので、直径1〜20nmの微細孔を持つ炭素である。活性炭を、低湿度側でも優れた水吸着性を有するものとするには、炭素の表面部分だけでなく、炭素の基底面(ベンゼン環)にも酸素を導入する必要があるが、上記酸化処理により達成される。図は、水吸着等温線及び窒素吸着等温線(MSC30−HO1及びMSC30−H02;親水性処理品、MSC30;原料活性炭、P10;微細孔性活性炭素繊維、Q3;微細孔性シリカゲル)。
イメージ図
実施実績 【無】   
許諾実績 【無】   
特許権譲渡 【否】
特許権実施許諾 【可】

登録者情報

その他の情報

関連特許
国内 【無】
国外 【無】   
Copyright © 2023 INPIT